植田正治先生が眺めた海と空

植田正治先生が亡くなられたのは、2000年7月4日ですから、もう10年が過ぎたことになります。
でも、既に亡くなっているという実感がいまだいないのです。
米子に行けば、いつでも、あの笑顔で迎えてくれそうな気がしてならなりません。

植田正治先生が、まだ、身近に居てくれるように錯覚するのは、気になったときにはいつでも作品を眺めることができるからでしょうか。
やさしくて、好奇心いっぱいの人柄がにじみ出ている作品ばかりですから、写真を通して、植田正治そのものが浮かび上がってくるのでしょう。

植田先生には、ずいぶんとお世話になりました。
ニコンサロンでの個展を開催する折には、文章を添えて頂きました。
二度目の個展「from MY VIEW」のときには、私の目の前で書いて頂きました。
その文章を私がワープロで打って、それに鉛筆書きで手直しを入れていただいたものが、私の手元に残っています。
手書きの原稿の方も頂いておけばよかったのですが、雲の上の存在のような先生に「下さい」とは、とても言えませんでした。

そのときに書いて頂いた文章は次のようなもので、もちろん、展覧会の折には会場に掛けさせて頂きました。


「はかなさ」の映像瞬間固定という言葉があるなら、これらの風景写真の中に、彼のそんな一種の感傷をみるのは、写されているものが小さい、という形の問題だけではない、とおもうし、その彼の視線のやさしさ、を見てほしいとおもう。
今おもえば数年前の、ここでの個展「やがて消えていく旧い学校」を記録したものにも、やはり愛情に似た気持ちがあったにちがいない。
                   植田 正治


今日の写真も、昨日同様、昨年の夏の終わりに植田正治写真美術館を訪ねた折に、足を延ばした港町での写真です。
これらの漁村は植田先生に何度か連れて来て頂いたところです。
植田正治先生が眺めた海と空といった気持ちで選びました。


JC0905.120 鳥取県西伯郡淀江町 M8.2et28#
鳥取県西伯郡淀江町 | LEICA M8.2 + ELMARIT-M 28mm F2.8

JC0905.067 鳥取県西伯郡大山町御来屋 M9sn28a#
鳥取県西伯郡大山町御来屋 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

この二枚の写真、こうして並べてみると画面を二分する線の位置がほぼ同じで、尚かつ、二枚とも、ほんの少し右上がりですね。


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