2011年3月アーカイブ

日暮れまでにもう少し先に進みたいので、〈山王〉の町にはあまり深入りすることなく、〈太子〉に移動です。
〈太子〉まで来ると、〈天王寺区〉〈浪速区〉そして〈西成区〉と歩いて来た、大阪の黄金街道の終着点、〈萩之茶屋〉まで、もう一息です。

時間は午後の三時半過ぎ。
〈太子〉に入って、一番最初に見つけたのは酔っぱらいでした。
この辺りでは、昼間っから酔っぱらって千鳥足で歩いている人間に出会ったり、酔いつぶれた人が道ばたでひっくり返っている姿を見るなんてことはそれほど珍しいことではありません。

ふらふらしている男を支えている男が、なにやら大きな声で話しています。
「写真、撮っとこ・・・」と、私は慌てて、二人との間を詰めました。
目の前の状況は瞬時に変わることがありますので、これと思った瞬間にシャッターを押しておかなければ、後悔が残ります。
カメラの設定など、確認することもなく、ピントを合わせシャッターを押しました。
結果は見事に露出不足でした。

110309.157 大阪市西成区太子 M9 Sn28aJ

露出不足の原因は?
考えられる原因は、この前の撮影で露出補正をかけたのを忘れて、そのままの補正で引き続き撮影してしまったことです。
この文章を書きながら、一つ前の撮影データを見てみると、+1/3くらいの補正です。
露出不足になってしまったこの写真の状況下では、+側に補正をかけるのは正しい選択のはずなのでしが・・・

でも、すごいものですね。デジタル写真は。
RAWデータを調整すると、あんなに露出不足だったコマが、ちゃんと写真になるのですから。
これは便利なのだけど、これで良いのでしょうか?
とにかくシャッターさえ押しとけば、後はなんとでもなるという風潮が生まれるのも当然ですね。

110309.157 大阪市西成区太子 M9 Sn28a#
大阪市西成区太子 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

再び現場の話に戻します。
とにかく、現場の判断としては、露出不足で写ってしまったのですから、もっとたくさん露出を増やす補正をするしかありません。
その次の、撮影コマのデータを見てみると、+1.33で撮っていました。
それでも、被写体の人物は日陰部分で縺れ合っていますので、もう少し補正を+側に増やす必要があったようです。

確かに画面の中央より上の部分の明るい空が入っていますが、これほどまでに補正をかけないといけないとは思えないのですが・・・私の判断力も鈍ってしまったようです。
次のシャッターはもう1/3露出を増やし、露出補正は+1.66。
これでようやく露出の問題は解決です。

110309.158 大阪市西成区太子 M9 Sn28a#

介抱男|「そやから あんまり呑むな言うたやろ」「こないに酔うてしもうて」
酔っぱらい|「@ * > $ × & # ÷ % ?」


110309.160 大阪市西成区太子 M9 Sn28a#

介抱男|「ほらみい こけてもうた」「あんじょう 歩かれへんのか」
酔っぱらい|「ゲボッ」
通行人|「ごきげんさん やな」「気いつけて 帰りや」


110309.161 大阪市西成区太子 M9 Sn28a#

介抱男|「大丈夫か」「たてるか?」
酔っぱらい|「こけてもうた」「あかんな・・・」

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みかん猫67

大阪の天王寺区から浪速区、そして西成区と大阪の黄金街道を、このとことの〈亀カメラ〉で紹介していますが、前回、いよいよ〈西成区〉に入りました。
西成区の最初は〈山王〉。

私の写真はカメラを持ってふらふら歩き回り、その時々に出会ったものを気ままに撮影したものですが、〈山王〉についても、特に事前の知識や調査の結果、そこに出かけて行ったというものではありません。
西成区を気ままに歩いているときに、偶然迷い込んだ町でした。

昔は、萩之茶屋や花園町など、堺筋より西側をぐるぐる回っていました。
あるとき、萩之茶屋側に立って堺筋の向こうを眺めたことがあります。
そのときは、なんだか分かりませんが、前に足が進みませんでした。
一つだけ記憶に残っているのは、影のたたない柔らかな光に満ちた、ホリゾントのような町の姿を見たことです。
その町には、私が撮るようなものは無さそうと感じたのだと思います。
そのときの記憶から、堺筋を越えなでいたのではないかと推測しております。

古い大阪の写真を探していたら、2004年撮った写真のなかに〈山王〉という記録を見つけました。
どうやら、このあたりが山王を写真に撮った最初かも知れません。
もっとも、若い頃には撮影場所を記録しておくなんて習慣はありませんでしたから、2004年以前にも山王に足を踏み入れていたのかも知れません。

その時の記録によると、連れていたカメラは〈Leica MP〉でした。
Leica MPは私にとって最後のフィルムカメラとなったカメラですが、その当時は、私がフィルムカメラからデジタルカメラに持ち替えて、しかもカラー写真を撮るなんて、想像もしていませんでした。

デジタルカメラで山王を撮った写真で最も古いものは2006年8月、京都の帰りにちょっと立ち寄ったときに撮ったものです。
このときも、フィルムカメラのLeicaが主カメラで、RICOH GR DIGITALは、「デジタルカメラって使いものになるのか???」と疑問視して見ていました。
やはり、この段階でもデジタル写真は眼中になかったのですが・・・


0412430 大阪市西成区山王#
大阪市西成区山王 / Leica MP + SUMMICRON-M 35mm F2 / T-MAX 100 / Mirodol-X 1:3 24℃ 14'00"

CG0804.030 大阪市西成区山王 R5924#
大阪市西成区山王 | RICOH GR DIGITAL

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みかん猫67

天王寺駅を出て、すぐ北側に隣接する悲田院町を一回り。
その後に、谷町筋を横断し、茶臼山を抜け、新世界へ。
これで、天王寺区を出て浪速区に入ったことになります。
通天閣を見て、ジャンジャン横町を抜け、大通りを横切ると、そこはもう西成区です。
西成区に入って最初に訪ねるのは〈西成区山王〉です。

ジャンジャン横町出たところに横断歩道があります。
そこで、信号待ちをしていたら、私の横に派手系の若い女性が立ちました。
信号が緑色に変わっても、わざとゆっくり歩き始め、その女性を先に歩かせました。
もちろん、写真になるかもという計算です。
残念ながら、横断中には思うように写真は撮れませんでしたが、横断歩道を渡りきったところに出来ていたスポットライトのような光が写真を撮らせてくれました。

三月初めの午後三時半くらい。
太陽が傾き始める時間帯のスポットライトのような斜光がつくりだす長い影。
信号が青でも横断するでもなく、所在なさげに立っている男性。
ちょうど、そのときに自転車に乗ったおじさんが横を通りかかったところで、シャッターを切っています。
自転車の男性の上着が白色だったことも写真的には幸いしました。

横断歩道を渡った前の道が〈山王〉と〈太子〉を分ける道で、少し左手側に入り込んでいくと〈山王〉です。
山王三丁目あたりは、旧飛田遊郭の名残が今での残っていて、あからさまに写真が撮るわけには行きませんが、緊張感をもって歩くだけでも良いのじゃないでしょうか。

110309.137 大阪市西成区山王 M9 Sn28a#
大阪市西成区山王 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

CB0308.088 大阪市西成区山王#
大阪市西成区山王 | LEICA M8.2 + SUMMILUX-M 35mm F1,4 ASPHERICAL


夜の帳が降りる頃から、この辺りは書き入れ時になるのでしょう。
それには少し間がある、午後の四時半くらい。
店の前に打ち水をして、招き猫も準備体操をしていました。

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みかん猫67

阪田三吉の大阪

ジャンジャン横町は串カツ屋、安い飲み屋、寿司屋などが並んでいますが、そんな中に囲碁・将棋の会所があります。
この時代に囲碁・将棋に熱中する人が居て、会所が商売として成り立っていくものなのか、いささか疑問におもうのですが・・・


大阪市天王寺区
大阪市浪花区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

大きなガラス窓から、中の様子が見て取れるようになっているので、ちょっと覗いてみると、広い室内はほぼ満席といった状態です。
さすがに若者の姿は見えませんでしたが、なかなか賑わっており、外から中の対局を眺めている人たちもいます。
きっと、窓ガラスの近くで対局をしている人たちは、他人に見られるのを楽しむ腕自慢たちなのでしょう。

このよな大規模な囲碁・将棋の会所が、満員の盛況で居られるのは大阪ならではでしょうか。
大阪は、王将、阪田三吉を生んだ土地です。
『吹けば飛ぶような 将棋の駒に
  懸けた命を 笑わば笑え
  生まれ浪花の 八百八橋
  月も知ってる おいらの意気地』の王将です。(作詞 西條八十 作曲 船村徹)

こんな歌もあります。
『坂田三吉 端歩もついた
 銀が泣いてる 勝負師気質
  夫婦(めおと)なりやこそ 世話かけまする
   おれも泣いてる 胸のう』 
 (〈大阪ぐらし〉 作詞:石浜恒夫    作曲: 大野正雄)

〈王将〉は村田英雄さん、〈大阪ぐらし〉はフランク永井さんが唄っていました。
私も大阪育ちですから、この二曲はカラオケでも唄えますが、将棋だけはからっきし駄目です。
だいたい、いらちで、そそっかしい大阪人が、先の先まで読まないといけない将棋なんてものに向いているとは、どうしても思えないのですが・・・

40年前に、ジャンジャン横町で撮った、囲碁・将棋の会所の写真を引っ張りだしてきました。
オートフォーカス、バリアングル液晶モニターなんて便利なカメラは当時、存在しませんでしたので、目測でピントを合わせ、カメラを頭上高く持ち上げて、フレーミングも山勘で撮った記憶があります。

阪田三吉が後手に回り、不利になると分かっていながら、定石はずれの「端歩」を突いたのは、負けたときの言い訳のため・・・なんて説もあります。
私も、ブレてボケている写真を載せた言い訳として、オートフォーカス、バリアングル液晶モニターなんて便利なカメラは当時、無かった・・・、今のように大きな換気扇もなかった室内は煙草の煙がもうもうとたちこめていたので・・・とお伝えしておきます。

720816.009026 大阪市浪速区#

720816.008027 大阪市浪速区#
大阪市浪花区

名誉挽回のために、同じときに撮った別の写真も見て頂きます。
こちらはちゃんとピントが合っています。
ここは囲碁・将棋の会所ではなく、〈ビンゴーゲーム〉です。
これは、もうジャンジャン横町から姿を消してしまいました。

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みかん猫67

前回の〈亀カメラ〉の最後の写真(カラー写真)はジャンジャン横町で撮った最後の一枚です。
その写真の画面右側に居る脇役的おじさん。
実はこのおじさん、この日、ジャンジャン横町に足を踏み入れて最初に撮ったおじさんです。
ということは、もうお分かりですよね、
ジャンジャン横町で私が密かに狙っていたおじさんなのです。

おじさんも私に写真を撮られているのを承知しておりながら、私の周りをうろうろするのです。
ひょっとしたら、写真に撮られたがっているのでは・・・と思えるような行動でした。
おそらく、することもないので、暇つぶしに、一日、ジャンジャン横町を行ったり来たりしているのではないでしょうか。
どことなく、侘しく切ない雰囲気が、このおじさんを包んでいます。
何年か後の私の姿がこのおじさんに投影されたのかもしれません。

110309.099 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市浪速区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

上の写真がこのおじさんを撮った最初の写真です。
特に、魅力的な状況ではないのですが、何故かこのおじさんから発せられている微弱電波を私の受信機が捉えてしまったのです。
28mm広角レンズで近い距離から挨拶代わり一枚撮りました。

このときのおじさんの反応で、この人は写真を撮っても怒らないと目星をつけて、その後も不躾とは思いましたが、黙礼もせず、言葉も交わさず、おじさんを見かけるたびに撮らせてもらいました。
(無断でですが・・・)


大阪市浪速区

110309.104 大阪市浪速区恵比寿東 M9 Sn28a#
大阪市浪速区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

三枚目の写真を撮るときには、ファインダー越しに目が合いましたので、さすがに何か言われるかと覚悟をしたのですが、このときも何事もなく、おじさんは私の横を通り過ぎていきました。
私は、このおじさんのような、写真を撮っても大丈夫な人を見極めるのが上手いのかもしれません。

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みかん猫67

大阪新世界のジャンジャン横町は狭い通りの両側に串カツ屋や将棋クラブなどが並び、人の行き来が激しいところです。
そんななかで、カメラを構え、往来する人たちを写真に撮ることがあります。
知らない人にレンズを向けるには勇気がいることかも知れませんが、私くらいの歳になると、こちらの面の皮は厚くなっているし、おつむの毛は心細くなっていますが、心臓の方は剛毛が生えているようで、それほど躊躇しなくなっています。

その前に、写真を撮っても大丈夫な人と、ちょっと危ないかなという人、それに、この人は絶対駄目という人の区別ができるようになっていますので、安全と思える人を主に撮ってるということです。
でも、それだけじゃあ、緊張感に欠けますので、なかには、ちょっと危ないかなと黄色信号の灯っている人にもレンズを向けます。
そんなときには、逃げる準備も怠ってはいけません。
普段は大きく口を開けているカメラバックも、きちんと蓋をして、一目散に走って逃げても中身が飛び出さないようにしておくのです。

ジャンジャン横町ではそれほど緊張する人は居ませんし、危険を感じることもありませんが、ある地区などで写真を撮っていると「あんまり、ここらで写真を撮らん方がええで・・・」とか「なに写真とってけっかんねん」とか、脅かされることも度々です。
逃げても追いかけてくる人が居ますが、そんなときにはこちらも必死ですから、これまでのところはなんとか無事に逃げ仰せています。

1972年のジャンジャン横町。
前方から〈王将〉模様の着流しの男性がやって来ましたので、「写真を撮ろう」と決めて、立ち止まって一枚撮りました。
この段階では着流しの男性の前に人が居ます。
そのまま、同じ場所にカメラを構えて立ったまま、男性が適当な距離に来るまで待ち、ここと思う場所に来たところで二枚目のシャッターを押します。

この当時のカメラはオートフォーカスなんて便利な機能はもっていませんので、ピントのついては、予めここと思うところに合わせておく〈置きピン〉という手法をとります。
もし、一枚目の撮影後、男性から撮影拒否の殺気が感じられたときには、撮影は一枚で終わりです。

こういった流れの場合、こちらは、写真を撮りますよと、カメラを構えて立っているのですから、それでも近づいてくる人は写真に撮られることを嫌がっていないと勝手に判断するようにしています。
そして、狙った人が撮れたときも、「あなたを撮ったのではありません」といった素振りで、引き続き撮影をするふりを続けます。

720816.006.28 大阪市浪速区#

720816.006.29 大阪市浪速区#


思いどおりに写真が撮れたからといって、良い写真が撮れたかどうかは別問題です。
わたしのような凡人は、ややもすると狙いどおりの写真が撮れたということで、その写真が良い写真だと思い込んでしまうことがよくあります。
そうならないように、思いどおりに撮れた写真は、一層、厳しい目で見るようにしなければなりません。
40年前のジャンジャン横町。
当然、撮影した当時は狙っていた写真・・二枚目の写真を引伸ばしていましたが、今日、こうして二枚を並べてみると、なんだか一枚目の写真の方が好ましく見えています。

110309.128 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市浪速区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


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みかん猫67

新世界

私が初めて自分で買ったクラシックのレコードは、ドボルザークの交響曲第9番〈新世界より〉だったと思います。
いまでは、CD盤に変わりましたが、同じ指揮者のものを聞いています。
それは、イシュトヴァン・ケルテス指揮で、ウイーンフィルが演奏したものです。

若い頃に聞き込んだ音楽はいくつになっても耳に残っているもので、ドボルザークの交響曲第9番〈新世界より〉といえば、私の場合はイシュトヴァン・ケルテスのものが一番馴染めます。
イシュトヴァン・ケルテスは1973年に、40歳半ばという、まさにこれからというときに水泳中に溺死してしまったのが残念でまりません。

本題に入ります。
本日話題にする〈新世界〉は、ドボルザークのことではなくて、大阪の〈新世界〉のことです。
天王寺駅を出て谷町筋を横切り、茶臼山に入り、市立美術館の前から真っ直ぐに伸びている歩道橋のところまでは、前回の〈亀カメラ〉で、案内しました。

この歩道橋のもう一方の端には〈新世界ゲート〉というものが設けられています。
ゲートを出て、道路を横断すれば、いよいよ〈新世界〉です。
〈新世界〉に入って、右に向かえば〈通天閣〉。
左に行けば〈ジャンジャン横町〉を抜けて〈天下茶屋〉方面に出ることになります。

通天閣に上り、うどんやお好み焼、串カツを食べて過ごすのも良いのですが、今回は〈ジャンジャン横町〉の方に進んでみます。
イシュトヴァン・ケルテスが亡くなったのは、1973年でしたので、その頃の天王寺界隈の写真を探し出してきました。

720816.008033 大阪市浪速区#

720816.008037 大阪市浪速区#

720816.009002 大阪市天王寺区#
大阪市天王寺区 | 使用機材不明

日が陰っていく時間帯に、僧衣を着た男性のあとを追いながら撮ったもののなかから三枚選んでみました。
スロシャッターで、歩きながら撮ることで生じる〈ぶれ〉に挑戦して撮ったものです。
撮影は1972年の8月。
40年くらい昔の〈新世界〉ということになります。

一人の人間を追いかけながら写真を撮る方法は、いまでもやっていますが、こんなに昔からやっていたとは、私自身意外な発見でした。
三枚目の写真は、撮影後印画紙にプリントをした記憶がありますが、あとの二枚は今回初めて写真にしましたので、私に撮っても新鮮な気持ちで見ることができました。

三枚目の写真のなかに、西日を浴びて輝いている建物が写っていますが、これは私立美術館ですから、いまの歩道橋はこの上に設けられていることになるのでしょうか・・・はっきりしませんが、おそらくそうでしょう。

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みかん猫67

天王寺駅を出ると谷町筋が南北に走っています。
南北に走る道路は〈筋〉。
それに対して東西に走る道路は〈通〉で、これは英語のAvenue とStreetと同じかと思います。
大阪を縦貫している道路としては〈御堂筋〉が有名ですが、この〈谷町筋〉もなかなか重要な道路です。
御堂筋はキタ(梅田)とミナミ(難波)を結ぶ近代都市の大動脈です。
一方、谷町筋は大阪城と四天王寺を結ぶ〈筋〉です。
谷町六丁目あたりは、太平洋戦争での空襲を免れたところもあり、大阪庶民の生活が染み付いた地域もみられ、路地好きの私のような人間が撮る写真の被写体にも事欠きません。

今日の話は、その谷町筋を北上するのではなく、谷町筋を横断して、茶臼山に入ります。
「山」といっても木々が鬱蒼と茂った山を想像すると、その落差で躓いてしまうことでしょう。
大阪には〈天保山〉という、こちらも「なんじゃこりゃ」と言いたくなるような山があります。
〈天保山〉は確かに山ですが、なんと標高が5メートルにも満たない山で、日本一標高の低い山だそうです。

茶臼山が古墳だったという話もありますが、いまは公園になっています。
天王寺動物園や私立美術館が隣接しており、東京の上の公園を縮尺したようなところと言っておきます。

〈茶臼山〉に山城が・・・
こんなお城もちゃんとあります。

070305.048 大阪市天王寺区 M8 et28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M8 + ELMARIT-M 28mm F2.8 ASPH.

市立美術館の前から天王寺動物園の上を横切り〈新世界〉に繋がる歩道が設けられています。
その上は、以前、段ボールハウスが並んでいた記憶があるのですが、今では取り払われて、ごらんのように奇麗な歩道橋になっています。

この歩道橋の上で鳩に餌を与えている男性に出会いました。
おじさんは犬を連れており、そのおじさんの隣には、もう一人、鳩を眺める男性が座っていました。
この二人と一匹を写真に撮ると決め、ほど良い距離のところまで「間」を詰めてカメラを構えました。

110309.092 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

突然、カメラを構えた物ですから、鳩を眺めていたおじさんの方が、「おっ・・・」という感じで身構えました。
そこで、私は軽く会釈。
事前に「写真とって良いですか?」とは、聞いていませんので、もしかしたら、お叱りのことばが飛んでくるかもしれない状況です。
相手が身構えた時点でのこちらの対応が大事なのです。
軽く会釈をするとか、短い言葉をかけることで、引き続き撮影が許されることも多いのです。
身構えたおじさんがもとの姿勢に戻ったところで、二枚目、三枚目と五回シャッターを押しました。

110309.093 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.094 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

110309.095 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.096 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


五枚で撮影打ち切りです。
この、切り上げるタイミングも大事です。
もちろん、「撮れた」という、こちらの満足もありますが、相手から発せられる信号みたいなものを受けながら撮影していると、「このあたりで切り上げた方が良い・・・」と分かるのです。

さて、5枚撮ったなら、そのうちの一枚を選ばなければなりません。
写真の少し調子を少し変えておきましたので、お分かり頂けると思いますが、三枚目の写真が、いまの私が選ぶ写真です。(これは、選ぶ時々で変えあるかも知れません。)
最終的に、二枚目と三枚目が候補に残りましたが、三枚目の写真に決めました。

選んだ写真に理屈をつけるなら、
餌をやるおじさんのポーズ・・・手がいちばん鳩の方にのびている。
鳩の並び順と方向・・・鳩がおじさんの方に向かって、三角形に並んでいる(一羽だけへそ曲がりの鳩がいますが)
横のおじさんと犬・・・すべて鳩に視線を送っている。

それらを総合すると、画面の中心部分に自ずと、写真を見る人の視線も向かうという計算です。

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みかん猫67

若い頃には自分の時間に限りがあるなんてことは心に留めていませんでした。
観念的には頭の奥深くに潜んでいたのでしょうが、それが頭を持ち上げて意識の層まで浮かび上がってくることはあまりありませんでした。
自分の時間が永遠に続くと思っていたとは言わないまでも、時間が途切れる日が来ることを予想だにすることはありません。

それが、歳をとると時間の大切さをひしひしと感じるようになります。
無くしてしまって初めて気付く凡人の愚かさとでもいうのでしょうか。
しかし、これまで過ごして来た自分の人生が、無駄な時間の積み重ねであったと思っている訳ではありません。
そこそこに、時間を大切に生きてきた自負はあります。

写真は時間と極めて深い関係をもっています。
何千分の一秒とか、何万分の一秒といった、人の視覚では捉えることができない、極めて短い時間を提示することができます。
それほど、特殊なことでなくても日常を1/125秒とか、1/30秒とかいった断片に切り取る作業が写真を撮るということではないでしょうか。
瞬間瞬間を見逃さない感性が写真を撮る人間には求められます。

今日の二枚の写真は、それぞれの撮影データを見てみると、14時41分と全く同じ時間を記録していました。
もちろん同じカメラで撮っていますので、時間設定が違っていたといったことはありません。
つまり、1分にも満たない時間のなかで、状況が変わってしまったということなのです。

次の瞬間に何があるか分からないのが人生・・・なんて哲学的な話は私には似合いませんが、次の瞬間に何があるか分からないから、気を抜かないということくらいは、写真を長くやってきた人間の一人として、言っても許されるのではないかと思います。

「残心」という言葉があります。
剣道や弓道などの武術の世界の言葉です。
相手に切り込んだり、弓を射たり・・・攻撃の動作の後でも、相手の反撃に備えて、気を抜かずに身構えておくといったことです。
緊張を持続すさせておくということです。

写真の場合は、次におこる何かを期待して、シャッターを押した後も気を抜かないことです。
今よりも、もっと嬉しくなるような何かが飛び込んでくるかも知れませんよ。
逃がした魚は大きい・・・なんてことがないように〈残心〉ですよ。


110309.089 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.090 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

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みかん猫67

トイレで写真

私は大学の教員ですので、普段の生活の場の大部分が、若い学生諸君に囲まれていることになります。
そういう環境に居ると、無意識にではありますが、自分自身もいつまでも若いつもりで居てしまうようです。
年甲斐もなくというのでしょうか、大食い 早食い 脂もの大好き・・・などなど、ちょっとは歳を考えなさいと叱られそうなことを繰り返しています。

でも 歳なみに老いを自覚してさせられてしまうところ出てきています。
朝、登校途中の中学生にさっさと追い抜かされたときには、歩くのが遅くなっているのを実感させられました。
追い抜かされた後、その中学生から置いてきぼりにならないように、気持ちのギアを入れ替えて加速したのですが、着いて行くのがやっとでした。
こんなことをしていることが年甲斐も無く・・・でしょうか。

次にはトイレです。
尿意を感じてから、我慢の極限に至るまでの間が短くなっているのです。
幸い、まだおもらしの経験はありませんが、いずれ、おむつの厄介になることでしょう。

トイレが我慢できなくなる経験をもつと、トイレのことが気にまります。
撮影のときにも、被写体探しと同時に、トイレを気にしていたりします。
それが原因ではないのですが、私の写真のなかにトイレで撮ったものがよく出てきます。

いつの頃からトイレを意識して写真を撮りだしたのかは調べてみないと確かなことは分からないのですが、今から15年ほど前にアメリカで暮らしていたときには、トイレの写真を撮っていました。
ひょっとしたら、この頃から、トイレを意識して写真に撮りだしたのかも知れません。

昔のことですから、当然、黒白フィルムで撮っています。
古いベタ焼きをひっくり返して、一枚、選んでみました。
ニューヨークのワシントン・スクエアのトイレで撮ったものです。
ニューヨークのトイレで撮影していたら、現地の人から、「ホールドアップされるかも知れないから危ないよ」と忠告を受けたのですが、それでも続けて撮っていたのを思い出します。
余談ですが、アメリカのトイレは便器の位置が高いのです。
己の足の短さを痛感させられます。
いい大人が、つま先立ちになっておしっこをしている姿も間抜けですよね。

970623.393018 NEW YORK|Washington Square#
ニューヨーク ワシントン・スクエア | Mamiya 7 + 43mm F4.5L


そして、もう一枚は、一番新しいトイレの写真です。
大阪の天王寺。悲田院町の古びたアーケードの中の〈公衆トイレ〉の表示です。
写真の授業の教材にでも使おうかと、立ち位置を左右に変えて撮ってみました。
〈公衆トイレ〉の看板を目立たせるには、〈公衆トイレ〉の表示の背後が抜けている、最初の写真の方が良いでしょう。
後の写真は〈公衆トイレ〉の表示が、背後の建物と重なって少し見難くなくなっています。
表現目的を考えて立ち位置選びましょう・・・ということです。

言い添えますと、下の写真は遠くに人のシルエットを入れるなどして、〈公衆トイレ〉の表示を主にしているのではなく、この、路地のような商店街そのものを撮った写真として仕上げているます。


110309.086 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.087 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区悲田院町 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

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みかん猫67

天王寺 悲田院町

天王寺駅に降り立ったなら、公園口か北口を出て、谷町筋を横切り、茶臼山から天王寺動物園、通天閣へと向かうと大阪らしいものと出会えます。
時間が許せば、通天閣から南下して〈ジャンジャン横町〉を抜け、山王、太子、天下茶屋へと足を運ぶと、一層、大阪度は高まります。
この道順で歩くと、天王寺区、浪速区、西成区を股にかけて歩いたことになります。

私の前をリュックを背負い、ペンタックスのデジタル一眼レフのカメラをたすき掛けにした若い女性が歩いていました。
写真学生でしょうか。
私の予想したとおり、彼女は谷町筋の横断歩道を横切って茶臼山の方に消えていきました。

私は天王寺に来たら先ずは〈お参り〉ですから、まっすぐ北に向かいました。
お参りを済ませたところで、昼飯。
安食堂で支払いをしていると、女主人が「お参りですか?」と聞いてきました。
この、「お参りですか・・・」は、天王寺でよく聞くことばです。

「ええ、今日は親父の祥月命日ですねん」
「そら、ようお参りで」
などと言葉を交わし、支払いを済ませて店を出ようとする背中に、「またお参り・・」と言葉が追いかけてきます。
私は振り返って、「また寄せてもらうワ」

さて、次はいよいよ茶臼山から天王寺動物園、通天閣へと向かう・・・のではなく、再び天王寺駅の方に戻ります。
通天閣を目指す前に立ち寄るところがあるのです。
天王寺駅の北口を出てすぐ、茶臼山に背を向けるかたちで路地のような細い道を入り込んだあたりです。
「悲田院町」
どことなく寂しげな町名ですが、由緒をたどると聖徳太子にまで遡ります。

聖徳太子は四天王寺に「四箇院」という制度と施設を設置します。
仏法修行と教育の場である〈敬田院〉、 薬草園や薬局を運営し病人に薬を施す〈施薬院〉、病院の〈療病院〉、そして〈悲田院〉は、身寄りのない人や高齢者など、社会的弱者を収容するところだったようです。
その〈悲田院〉の悲田院町です。


110309.083 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区悲田院町 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

110309.076 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区悲田院町 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


悲田院町は戦後間もない頃から、昭和30年(1955)の火事までは、菓子や玩具の問屋が並び賑わったようですが、いまではその面影はありません。
薄暗いなかに、当時を偲ばせる一軒のお店を見つけました。
看板には〈玩菓問屋〉とあります。

〈玩菓〉?
不勉強なので〈スーパー大辞林〉で調べてみました。
それによると、「菓子のおまけに点けられる玩具。また、そのようにして販売される菓子のこと。」だそうです。
念のために言っておきますが、〈スーパー大辞林〉といっても、〈大辞林〉というスーパーマーケットで調べたということではありません。
電子辞書ですので、お間違いのないように。

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みかん猫67


夏ではありませんが、青い空に白い雲・・・光は透明で実に気持ちの良い空模様です。
そんな日に、大阪の町を歩いていて、青に黄色の〈空〉の手書き看板を見つけました。
駐車場の入り口です。
つまり、空きスペースがあります。
車停められますという意味の青地に黄色のペンキで〈空〉の文字です。
その色合いが奇麗でなので写真に撮っておきました。

110309.059 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


後日、写真の選別をを行っているときに「モータープールって、あんまり聞かんようになったナ」と思いました。
それがちょっと気になって〈モータープール〉について調べてみたら、驚きの結果が・・・

写真のように「P」の字が添えられていますから〈駐車場〉だということは分かってもらえるとおもうのですが、この〈モータープール〉という言葉は大阪語らしいのです。
それは知りませんでした。
人気テレビ番組の「秘密の県民SHOW」ではありませんが、〈モータープール〉と口走ると、「あんた、大阪出身だね」と言われそうです。

もちろん私は大阪出身ですから〈モータープール〉という言葉になんの違和感も持っていませんので、この写真もそこのところに興味を覚えて撮ったのではありません。
先ほども述べましたように青地に黄色のペンキで〈空〉と書いてある看板に、爽やかな光が降り注いでいるのが気持ちよくて足を止めシャッターを押したのです。

でも、この写真を見た大阪以外の土地の人は「モータープールってなんや?」「大阪では駐車場のことをモータープールって言うのか」などと、そちらの方に興味が行ってしまうのでしょう。
作り手も読み手(写真を見る人)も、それぞれの成長の過程で培ったものを中心に置いて、写真を撮ったり、見たりするのですから、人生経験の異なる作り手と読み手の間で、作り手の想いが、読み手に、間違いなく伝わるとは限らないのです。

毒にも薬にもならない私の写真などは、どのように読み下して頂いても一向に差し支えませんが、対社会へのメッセージを含んだ写真の場合は、誤解を生むようでは後々、問題が生じないとも限りませんので、作り手も、読み手も要注意です。

何気なく撮った〈モータープール〉の写真から、小難しい話しになりましたので、ここらで話しを本来の軽いところに戻します。

ある年の春、学生たちとバスハイク出かけたときに、学生の一人がバスに酔いました。
その学生に、私が持っていた〈整腸剤〉を、酔い止めのくすりと言って飲ませたところ、少しして、その学生が「先生、薬が効きました・・・」と言ってきました。

書き手の想いが伝わらないでしょうから、解説を加えます。
つまり、私の写真もそんな写真でありたいということです。
書き手が提供した〈整腸剤〉が、読み手の側で〈車酔い止め〉と効能が変わってもなんの問題もありません・・・ということです。
私の写真は、そういう写真でありたい。
つまり、「ええ加減」ということです。       ※「ええ加減」は、私のモットーです。


CB0807.077 群馬県甘楽郡下仁田町 M8 sx35a#
群馬県甘楽郡下仁田町 | LEICA M8 + SUMMILUX-M 35mm F1.4 ASPHERICAL

ええ加減・・・と言えば、この駐車場の看板。
最後の「場」の字が小さいのは何故?
ええ加減な仕事なのか、計算し尽くされた仕事なのか・・・
作り手の想いは・・・

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みかん猫67

大阪で写真を撮るときに良く出かける町の一つに天王寺があります。
聖徳太子で有名な四天王寺方面に向かうとき、JR天王寺駅を出て、谷町筋を上っていきます。
谷町筋は広くて殺風景な幹線道路ですので、あまり写真になるようなものはありません。
途中の二股道になっているところから谷町筋から逸れ、右の細い生活道路の方にいつも入っていきます。
店先に犬が寝そべっている犬を無理矢理叩き起こして、ちょっと寝ぼけ顔のところを写真に撮ったりしながら、のんびりと歩きます。

110309.034 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


東京の〈人形焼〉に似た〈釣鐘まんじゅう〉というものが大阪にはあります。
有名どころとしては〈釣鐘屋本舗〉と〈総本家釣鐘屋〉とがありますが、どちらも明治33年操業だそうです。

〈釣鐘屋本舗〉は、通天閣のお膝元にお店がありますが、もう一方の〈総本家釣鐘屋〉のお店が谷町筋を右に逸れた、私がいつも通る道沿いにあります。
甘い物好きの私ですから、いつも店の中を覗いてみるのですが、買わず仕舞いで店の前を通り過ぎてしまします。
この日も店の中を覗いてみると、白い上っ張りを着た男女二人の店員が店先に居ました。
男の方は新聞を広げて読んでおり、女性の方は俯き加減で、どことなくお店に活気がありません。
この日は、仏さんになってしまった親父と一緒に食べようと、天王寺駅に近いところにある〈南春日(あもや)〉で串団子を買って持ち歩いていましたので、今日も〈総本家釣鐘屋〉の前を素通りでした。

2007.03.05-035 大阪市天王寺区 M8 et28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M8 + ELMARIT-M 28mm F2.8 ASPH.

110309.039 大阪市天王寺区 M8.2 St35 2.5#
大阪市天王寺区 | LEICA M8.2 + SUMMARIT-M 35mm F2.5

この辺りはお寺が多いこともあって、仏事に関したものを商うお店もたくさんあります。
そんな店の前に巡礼姿の人形が立っています。
最初写真は2007年3月に撮ったもので、次の写真は2011年3月に撮ったものですから、二枚の写真の間には三年の月日が経過していることになります。

手ぬぐいの冠りかた、笠の乗せかたが違っている所為かもしれませんが、この人形、三年の間に
随分と老けたと思いませんか?
一枚目の写真では、まだ若々しい色気のようなものが見えますが、二枚目の写真からは妙に生活やつれした雰囲気が漂ってきます。

人形も、生身の人間同様、老けるようです。
人形に限らず、人や町の景色でも老けることで、写真の被写体として魅力を増すことが多いのです。
色あせたもに、錆びたもの、凹み傷ついたもの・・・そんなものに足を止めるのは、こちらの身も心も同様なのかも知れません。
これは決して悲観的な意味で言っているのではありません。
写真というものは、経験値の多さが反映されるように常々思っていますので、写真を撮る人間が老けるということは有意義なことではないでしょうか。

どこの饅頭が美味しいかなんてことも、分かりますしね。

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みかん猫67

大阪の食堂で・・・

始めて入った食堂で何を注文するか。
いわゆる大衆食堂といわれるところでの話しです。
高級料亭やレストランなんて縁がありませんからよく分かりませんが、それぞれの店の特徴といったものがあるでしょうが、大衆食堂はどこのお店でもそれほどメニューに違いはありません。
そんななかでも、特に、どこの店にでもあるものは・・・

このところ話題にしている大阪のお店のなかの写真の品書きの部分を見てみると、一番最初に〈玉子丼〉が出ています。
これが、大衆食堂の定番中の定番ですかね。
それに続いて、親子丼、他人丼、木葉丼、きつね丼、天丼、天とじ丼と並びます。
木葉丼、きつね丼あたりはいかにも関西の食堂といったところですが、全国的にみれば定番とは言いにくいのかも知れません。

親子丼、他人丼・・・この店の品書きにはあれがありません。
〈かつ丼〉が・・・
大衆食堂のメニューの三羽がらす、四天王となると、意見は分かれるでしょうが親子丼、他人丼・・・それに、カツ丼、ライスカレー。
これは私の私見ですが。

いくら品書きを見ても〈かつ丼〉が見当たりません。
ライスカレーではなく、〈カレーライス〉と書かれていますがカレーはあります。
ごはんの上に直接カレールーをかけたものは、ライス+カレーですから、ライスカレーと言って欲しいですね。
カレールーとご飯が別々にでてくる、ちょっとこ洒落たものならカレーライスでも良いのですがね。

話しがまた横道に逸れそうなので本題に戻します。
始めて入った食堂で何を注文するか・・・
私の場合は定番メニューのなかから、〈親子丼〉を選ぶことにしています。
親子丼は、その店の料理の質や味の傾向みたいなものが比較的よく分かるのです。

そこで、店の人が何でも美味しいと豪語した大阪の食堂でも〈親子丼〉を注文。
朱枠の品書きの方を見ていると、〈カキ〉の文字が目に止まり、〈カキフライ〉も追加注文。
親子丼550円、カキフライ500円・・・今日の昼飯は1050円なり。
この店で一番高い食べ物は〈お造り定食〉の850円。
それよりも高い注文をしたのですから、ちょっと写真を撮っても嫌がられないかも・・・なんて下心もあります。

注文後、あらためて品書きの値段を見てみると、先に挙げた、玉子丼、親子丼、他人丼、木葉丼、きつね丼、天丼・・・すべて550円。
なんじゃ、こりゃ。
玉子丼と親子丼が同じ値段なのが分からん。
その上、天丼も同じ値段。
「わからん」 
※映画「大阪物語」のなかで、池脇千鶴さんが「わからん・・・」と、つぶやくシーンがあるけど、これがまたええ。


110309.066 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.074 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

常連客らしい男性客はテレビで放送されている韓国ドラマを見ながら食事。
その姿を、ちょっと失礼して撮影。
韓国ドラマ終わったら、引き続き、楽天vs阪神のオープン戦を中継。
さすが大阪ですね。
オープン戦、しかも平日。それでもテレビ中継やのですから。
阪神の試合は全部見せまっせ・・・ということでしょう。

注文した、親子丼がきました。
美味そうには見えませんが、話しのねたに〈親子丼〉を撮影。
この日のカメラは近接撮影に弱いLEICA M型です。
立ち上がっても、まだピントがきません。
まさか、椅子の上に上って撮るほどのこともありませんので、とりあえずピンぼけを承知で撮影。
味もボケてりゃ、写真もボケてる・・・なんてつもりはありません。
味は、家庭の味。
おばさんたち二人は、私の〈カキフライ〉を出したあと、おじさんの横に並んで、自分たちも食事をはじめました。
アットホームな大阪の食堂でした。


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みかん猫67

大阪の食堂に入った

〈写真ばか〉とでもいうのでしょうか・・・
何処に出かけるにもカメラを連れて出ます。
そして、どこででも写真を撮りたがります。

店先の陳列ケースのサンプルを見ても、この店に入りたいという動機につながるものも見当たらないまま、次の店を探しに歩き出す・・・
それでも、なにか後ろ髪(後ろ髪があるかないかは別として)を引かれる思いがして、ふたたびその陳列ケースの前に戻る。
それでも、「やっぱり、大阪やからもっと美味いもん食べたいな・・・」という、気持ちに動かされて再び歩き出す。
でもやはり・・・

こういうことを三度繰り返してその店の戸を開けました。

店の壁には定番商品が黒い板に商品名と値段を記して掲げられていました。
それ意外にも、季節のものでしょうか、いろいろなものが朱で縁取られた紙に書かれて壁に貼られていました。
ご丁寧に、同じものが前と横に貼られていて、店の中は大衆食堂そのものでした。

客は、一人。
それも、常連客の様子ですでテレビが一番見やすいところに陣取っています。
私は、隅の方のテーブルを選んで座りました。
こういった店に入ったときには、写真を撮るにはどの位置が良いかを考えて席を決めます。
お店の様子が写り、客の男性も撮れる・・・そんな場所を選びました。
なにせ、客は一人ですから、何処にでも座れます。

席が決まったら次は注文です。
メニューなんてものはありません。
壁の品書きを見ながら、「この店、初めてなんやけど、何が美味しいのん?」と聞きます。(大阪では、なんでか大阪弁になってしまいます)
ばかなことを聞くもんだと自分でも思うのですが、先ずは軽くジャブです。

返事は予想通り。
「うちは何でも美味しいで」
「そらそうや、不味いとは言えんもんナ」

110309.062 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.069 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

店の外も、内も賑やかなら、店のおばちゃんたちも賑やかな大阪の食堂です。


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みかん猫67

大阪の食堂

値段が高くて旨いはあたりまえや。
安うて旨いが、ほんまにええ店や。
大阪では一般的に言われている言葉です。
大阪に限らず、これは全国同じことだと思います。

金に糸目をつけず、最高の食材を使って料理人は腕をふるう・・・旨いものだ出てきて当然です。
旨いものを食べて、高額な対価を押し付けられたお客の方も、なんとなく優越気分を味わう。
そんな世界とは縁遠い、私のような庶民は、やはり「安うて、旨い店」が一番です。

また、マスコミ等で取りあげられ、評判になってお店に出かけ、行列の苦行を経て、ありがたく頂く。
そんな馬鹿らしい状況に背を向け、自分の五感を頼りに、ええ店を探す・・・これもまた、大阪人の楽しみのひとつかも知れません。

撮影で、町歩きをしているときにも、今日の昼飯は・・・と、こころの何処かで考えながら歩いています。
そして、偶然に見かけた店に腹の虫が動く。
まだ、時分時でなければ、腹の虫をなだめながら、撮影に専念。
12時前に昼飯を食ってはいけません。
これは私の勝手なルール。

腹が減ったのを我慢して・・・我慢して、飛び込んだ店は、どこでも旨い。
空腹が一番の料理人というか、一番の調味料です。


大阪市天王寺区
大阪市天王寺区 | LEICA M8.2 + SUMMARIT-M 35mm F2.5

天王寺で飛び込んだ食堂。
見かけから「大衆食堂」そのものです。
店の人には失礼だけど、味はたいして期待できそうにはありません。
この店を見つけたのは13時14分。
ちゃんと写真に撮っていますから、時間はデータとして記録されています。

それから、ひと働きして、再びこの店に戻ってきたのが13時43分。
十分に空腹です。
つまり、多少不味くても旨く感じるのです。

それほど味が期待できない食堂にどうして入ったのか・・・
それは、店の中で写真が撮れそうだったからです。

110309.070 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

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みかん猫67

春の小川(柳川)

♪ 春の小川は、さらさら行くよ。
岸のすみれや、れんげの花に、
すがたやさしく、色うつくしく
咲けよ咲けよと、ささやきながら。

春になると、浮かんでくるのは、文部省唱歌の〈春の小川〉です。
今の小学校でも教えているのかどうかは知りませんが、誰でも知っている歌です。
誰でも知っていると言っておきながら、ここに歌詞を取り上げるにおいて、調べてみるとなんと、歌詞が三種類あると知りました。

一番最初が1912年で、その後、1942と、 1947に変わっているようです。
冒頭に引用した歌詞は1947年・・・つまり、戦後の書き変えられたもので、一番新しいものです。
私は、その1947年生まれですから、おそらく ♪ 咲けよ咲けよと、ささやきながら ♪ と歌っていたはずなのですが、1942年の歌詞 ♪ 咲いてゐるねと、ささやきながら。♪ が、記憶に残っています。
♪ 咲いているねと、ささやきながら。♪ と、新仮名遣いですが、1942年の歌詞で習ったのかも知れません。

歌詞を読んでみると「咲けよ咲けよと、ささやきながら」では、しっくりきません。
「咲けよ咲けよ」は、力強い声援といったところですから、その後にくる、穏やかな「ささやきながら」は不釣り合いです。
「咲いているね」の方が、「ささやき」に合っていると考えます。

気候が穏やかになると、水辺も乙なものです。
と、いうことで柳川です。
水郷と言われるところは各地にあるでしょうが、私が暮らす九州北部ではなんと言っても「柳川」です。
なんでも、北原白秋さんが柳川を水郷と言った元祖だとか。

柳川の楽しみは撮影と、もう一つ「鰻」です。
この地の代表的な鰻の調理方法は、〈せいろ蒸し〉です。
ごはんにたれをまぶして蒸し、それに蒲焼きをのせ、再度蒸し上げるといったものです。
残念ながら、私は蒲焼き派です。
何故かと言いますと、蒸し料理は熱くてかなわないのです。
もちろん、柳川には一般的な蒲焼きもありますので、そちらを楽しみにしている次第です。

110315.060 福岡県柳川市 EPL2 g14 2.5#

110315.069 福岡県柳川市 EPL2 g14 2.5a#
福岡県柳川市 / LUMIX G 14mm F2 .5 ASPH. 


柳川の掘り割りを観光川下りの舟が上り下りしています。
冬場には、この舟に火燵が入るのですが、すでに春の装いで、火燵は取り払われていました。
掘り割り沿いで、女性がアルミのカメラケースの上に立っていました。
観光船のお客の写真を撮って、観光客が舟を降りるまでに写真を仕上げて販売するのです。

私たちは、のんびりと散歩気分ですが、彼女は撮影が終わると、大急ぎで私たちの横をバイクに股がって走り去って行きました。
ご苦労さんです。プロの仕事は大変です。

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みかん猫67

前回の〈亀カメラ〉では、突然、画面に人が飛び込んで来る話をしましたが、飛び込んで来た人が話を作り上げてくれることもあります。

大阪の象徴、通天閣のお膝元。
〈ジャンジャン横町〉と言われる通りがあります。
そのジャンジャン横町には、祖母の知人が店を出していた関係もあり、子供の頃からそれなりに馴染んでいるところです。

大学で写真をやるようになってからも、カメラを持ってよく出かけていました。
その頃まで、勉強不足で知らなかったことですが、〈通天閣〉や〈ジャンジャン横町〉は天王寺区にあるとばかり思っていました。

撮影データを記録するために地図を見ていて、気付いたのですが、〈通天閣〉や〈ジャンジャン横町〉は天王寺区ではなくて浪速区に属していました。
天王寺駅で降りて、歩いて出かけていましたので、てっきり天王寺区だとばかり思い込んでいたのです。

この辺り、天王寺区、阿倍野区、西成区、そして浪速区が隣接してしるのです。
しかも、それぞれが極めて大阪的空気を蓄えている町なので、この一角を攻めるだけで、大阪的写真が撮れますので、い薦めの撮影区域です。
ただし、大阪的パワーに臆していては写真は撮れませんので、くれぐれも押しの強さを忘れないようにしないといけません。

ジャンジャン横町を歩いているときに、足取りもおぼつかない老人が目に止まりました。
手には部屋にもって帰って一人で食べる昼飯でも入っているのでしょうか、ビニール袋を下げています。
腰は間借り、一歩足を前に踏み出すのにも一苦労といった感じです。
その横を携帯電話で話しながら若い男性が足早に追い越して行きます。
なんとなく、我が身の将来を見ているようで、切ない気持ちが、この写真を撮らせました。

これと思った被写体は追いかけて撮り続ける癖がありますので、後を着けながら、同じような写真を四枚撮影しています。
すると、突然、左手のドアが開き、手には出前のお盆を持った女性が飛び出してきました。
計算外の登場人物です。
瞬間、怯んだのでしょうか、シャッターを押すタイミングがほんの僅か遅れているような気がします。
次の瞬間にはその女性は画面右手の〈通天閣クラブ〉のドアを開けて入って行きました。
女性が〈通天閣クラブ〉に消えた後も、後を着けて三枚写真を撮っています。

このシーンを合計10枚撮っています。
そのうちの2枚だけですが、出前の女性が登場しています。
10枚の写真から四枚を選び出して並べてみました。

110309.114 大阪市浪速区恵比寿東 M9 Sn28a#

110309.119 大阪市浪速区恵比寿東 M9 Sn28a#

110309.120 大阪市浪速区恵比寿東 M9 Sn28a#

110309.122 大阪市浪速区恵比寿東 M9 Sn28a#
大阪市浪速区恵比寿東 / LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

飛び入りで画面の中に入ってきた女性。
主役の老人と、脇役の携帯男を食ってしまった感があります。
こういう、飛び入りは大歓迎です。
そのためにも、こちらがしっかりと対応できる気合いを常に持って歩いていなければならないのです。
効果的な飛び入りをものにするには・・・目配り、気配りが大事だということです。


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みかん猫67

女子学生は〈鬼門〉

都会は、当然のことですが人が多いのです。
その一人一人が動き回っているわけですから、カメラを構えていても、予期せぬところからファインダーの中に飛び込んできます。

外国人の友人が話してくれたことです。
カリフォルニアで信号を無視して道を横断したところを警察官に咎められたそうです。
そのときに、「ニューヨークからやって来たばかりで・・・」と言い訳をすると、「そうか。以後気をつけなさい」と言って、すぐに方面してくれたそうです。

ニューヨークの人間がせっかちで、信号が赤であろうが自己判断で渡ってしまうことはアメリカ全土で有名なことなのでしょう。
我が日本でも、大阪人のせっかちは衆人の認めるところです。
いわゆる、「大阪人はいらち」というやつです。
赤信号で渡っている大阪人を咎めようものなら、「車来てへんのに、なんで渡ったらあかんねん・・・」「かめへん、かめへん、みんな渡っとるやんか」と軽く往なされるのが落ちです。

ここに載せている写真は、大阪に着いた当日に撮ったものです。
福岡もそこそこに人は多いのですが、やはり、どことなくのんびりしているところがあるのでしょう。
いらちの大阪では、なかなか手こずります。

110309.005 大阪市中央区西心斎橋 M9 Sn28a#
大阪市中央区西心斎橋 / LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

人通りの多い心斎橋。
ガードマンの後ろ姿を撮るためにカメラを構えていたら、このように人が顔を突っ込んできます。
そんなものを気にしていたらシャッターが押せませんので、臆することなくシャッターを押し込みます。
結果はあとで判断すればよいことです。
突然、現れた人が、意外に良い役割を担ってくれることもありますから。

110309.088 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 / LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

もう一枚は、心斎橋以上に手強い町、天王寺のステーションビルの中です。
ちょっと物憂気な女子学生が、柱に寄りかかって立っているのを発見。
瞬間的に、「撮りたい・・・」を思ったのですが、女子学生は私のような人間には〈鬼門〉です。
下手をすれば、変質者呼ばわりされかねません。
撮るなら、瞬時に撮影を終えなければなりません。

この日のカメラは自分でピントを合わさなければならない、いわゆるマニュアルフォーカスカメラです。
もたもたピントを合わせていたのでは、撮影を咎められたり、女の子の表情が変わってしまったりします。
こういったときは目測です。
このくらいと決めた距離に予め合わせておいて、その距離まで歩いて間を詰め、ここと思ったところでカメラを構え、さっとシャッターを押し・・・写真なんて撮ってませんよ・・・といった表情で移動。

ここだ・・・と思った距離でカメラを構えた瞬間に、女性が飛び込んできました。
黄色いジャケットの男性の位置に気を奪われすぎていました。
飛び込んで来た女性が、女子学生と重ならないところで思い切ってシャッターを押した一枚です。

あとで分かったことですが、この女性、女子学生のお母さんだったようです。
よく、「あんた、なに写真撮ってるの・・・」と、咎められなかったものと冷や汗がでました。
くわばら、くわばら。

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みかん猫67

世に、「金のあるときは暇がない。暇のあるときは金がない」とよく言われることですが、まさにそうかも知れません。
若い時は時間があり、旅に出たいと思ってもお金がありませんでした。
この歳になって、幾ばくかの収入があっても、こんどは暇がありません。
これが、退職後となると、また、時間はあっても金がない世界に逆戻りでしょう。
世の中はままならないものです。

旅が好きですし、持ち前の貧乏人根性から、一度、旅に出たら一日でも長く旅の空の下に居たいと思います。
時間が許す限り、糸の切れた凧のようにさまよっていたいのですが、今回の旅は、なんとか工面して三泊四日の日程しか出来ませんでした。

三泊四日の関西旅行ですから、駆け足の旅でした。
旅の最終日は出来る限り大阪の町中を歩き回って写真を撮りたかったのですが、先日、兵庫県立美術館に行ったときに、今日から始まる写真展のポスターをたまたま見てしまったものですから、今日は朝から、再び神戸に出かけてきました。

しかし、残念ながら期待したほどの展覧会ではありませんでした。
作者には申し訳ないのですが、見事に期待を裏切ってくれる内容で、貴重な時間を無駄にしてしまったと後悔しきりです。
それでも、出先で何か嬉しくなるような写真でも撮れたなら気持ちも治まるのですが・・・これがまた、なかなか。
せっかく神戸まで来たのだから、何か撮って帰らないとと、近くの神戸市立王子動物園まで歩いているときに、道ばたでスケッチをしている男性に出会いました。
男性の目の先には、これといって絵にするようなものはなく、ガード下と廃品回収業者の小屋のようなものがあるだけです。

その男性を撮影してると、もう一人男性が近づいてきて、なにやらアドバイスをしているような素振り。
それを撮っていると、向こうを横断する男性が現れました。
その男性が、横断歩道の標識に描かれた人形と同じ姿勢になったところでシャッターを押そうとしたときに、背後から自転車に乗った人が、画面の中に飛び込んできました。
あれやこれや、ファインダーの中に飛び込んで来たすべての人を取り込んで、写真は出来上がりました。

この写真が私の・・・神戸土産です。

110312.020 神戸市灘区 M9 sn28a#

110312.021 神戸市灘区 M9 sn28a#
兵庫県神戸市灘区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

当初の予定は大阪の天神橋六丁目、通称〈天六〉(てんろく)にある、〈大阪くらしの今昔館〉に行くことでしたので、神戸のJR「灘」駅から大阪の「天満」まで引き返しました。
天神橋筋近辺はカメラを持って歩くにも格好の場所の一つです。
とりあえず、こんな町だということを分かってもらうために、こちらも、いろんな人たちがごちゃごちゃしている写真を選んでみました。

110312.155 大阪市北区天神橋筋 M9 sn28a#
大阪市北区天神橋 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

上の写真が、今回の旅の最後の写真です。

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みかん猫67

奈良へ

奈良の薬師寺の東塔が、創建以来、初めて一般公開されるということを偶然、インターネットを通じて知り出かけてきました。
特にそういったものを巡ってあるくという趣味ではないのですが、関西育ちということもあってか、どんなものか見てみたくなったのです。

京都や奈良、それに大阪も含めて、この地域の人間は、子供の頃から神社仏閣、それに仏像などに接する機会が多いと思います。
私も、小学生の時にお世話になった斉藤先生に引率されて、同級生たちとお寺参りをしました。
今でこそ、殺しても死なないという憎たらしい面構えをしていますが、子供の頃は病弱で、よく学校を休んでいました。
そんなときに、斉藤先生がわざわざ自宅まで訪ねてきてくれました。
そのときの姿をおぼろげながら記憶しています。

斉藤先生は法隆寺の「百済観音」が好きだったこともあってか、奈良に出かけることが多かったと思います。
そんななかで私の好みは東大寺三月堂の「月光菩薩」です。
今回、訪れた薬師寺にも「日光」「月光」の菩薩像がありますが、私の贔屓するのは、なんといっても東大寺の「月光菩薩」です。

薬師寺の東塔のことを、奈良に居る卒業生の川口くんに相談してみると、このたびの公開の後は長期の修復工事に入るらしく、この次に公開されることがあっても、先生はもう死んでいるかもしれませんので是非、奈良まで見に来るようにとの、ありがたい助言を頂きました。
いわせておけば勝手なことを言うものですが、久しぶりに卒業生の顔を見るのも悪いことではありません。
それこそ、お互い生身の体ですから、いつ、どこでお陀仏するか知れません。
会えるときに会っておこうと、川口くんの休みの日に会わせて奈良へ出かけました。

奈良は、朝、雪が舞っていたそうです。(大阪は雪の気配もなかったのですが・・・)
川口くんの奥さんは「先生、また、えらい日に来やはるんやね・・・」と、私のことを心配してくれているのか、はたまたこんな寒い日に引っ張り出される亭主の身を案じているのか。
いやいや、仏の里で、ひねくれたことを冗談にも考えてはいけません。
月光菩薩に似ている優しい奥さんのこと、きっと、私のことを心配してくれての一言です。

幸い、私が奈良に着いた頃には雪も止んでいました。

110311.033 奈良市 M9 sn28a#

110311.056 奈良市 M9 SN28a#
奈良市 / LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

最初の写真は、奈良を案内してくれた川口くん。
昼飯でもと、案内してくれた食堂で。
この店は、顔なじみの様子。「お水取り」のことなど、女主人と親しげに話していました。
今日の定食は、湯葉を丼仕立てにしたもの。それが出てくるまでの間に、話しながら数枚撮影。

下の写真は川口くん行きつけの中華料理やの常連で、一日中この店でお酒を呑んでいるという伝説の男性。
神社の狛犬を彫る・・・彫刻家? 画家? 
蝮を素手で捕まえる・・・、スズメバチを駆除する・・・何でも屋?
写真は嫌だと言っていましたが、その瞬間に撮影。

最近、こういった人物撮影が好きで、よく撮ります。

この、中華料理やさんのご主人は4×5カメラで奈良を撮っておられるとのこと。
実に好人物。
写真撮らせて貰っておけばよかったと、この文章を書きながら後悔。
写真はまさに「後悔先に立たず」です。
この店、居心地が良いらしく、川口くんをはじめ、ちょっと変やけど憎めないおっちゃんが集まるようです。
仏の里の男性は、皆さん穏やかですが独特の世界をもっておられました。


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みかん猫67

兵庫県立美術館へ

今朝の大阪。
天気はええけど寒いワ。
昨日は七時間歩き回ったんで、夜はぐっすり熟睡した。
やっぱり 写真人は 歩かなあかんナ・・・と、 当然のことを実感した目覚めやった。

兵庫県立美術館に行って来ました。
はるばる(時間的にはたいしたことはありませんが)九州から、関西に来た理由は三つあります。
先ずは森村泰昌さんの展覧会を拝見すること。
二番目は、奈良の薬師寺の東塔内部が初めて一般公開されるので、それを拝観、
三つ目が、大阪の「大阪 くらしの今昔館」に行くこと。
この三つを一日、一つずつ楽しむ、三泊四日の旅という次第です。

さて、兵庫県立美術館。
森村泰昌さんの展覧会は素晴らしいものでした。
特に映像作品が面白かった。
腹減らしの私が、昼食の時間も忘れて、四時間くらいかけて館内じっくりと見て、楽しませてもらいました。
館内で上映されていた映像作品が、DVDで発売されていたら買おうと思ったのですが、残念ながら売られていませんでした。

芸術で胸がいっぱいになった次は、腹を一杯にしようと、阪神電車で元町まで出て中華街へ。
中華街は修学旅行生で混雑しており、店の売り込みも過激なので、〈大学芋〉を買って、早々に退散。
結局昼飯は、中華街へ向かう路地で見つけておいた鰻屋にしました。
鰻屋の前には、これまた良さそうな蕎麦屋があり、私の頭の中で鰻と蕎麦の綱引き。
昨夜が蕎麦だったから・・・ということで、今日のところは鰻に引っ張られました。

昼飯に鰻屋に入ったのは二時を過ぎていました。
私が入るときに中年のカップルが出て行き、店の中は私一人。
注文を済ませた頃に、40歳前半くらいの男性が一人が店に入って来ました。
注文を聞きにきた女性に、後からもう一人来ると言いながら、なにやら豪勢に注文ています。
きっと得意先の人でも、遅れて来るのだろうと思とったら・・・男性の携帯電話が鳴りました。

電話で遅れて来ている人物に場所の説明をしているのですが・・・それが妙に横着。
得意先を接待するという私の想像は間違っていたようです。
やがて入って来たのは、ちょっとお水なお姉ちゃん。
そうか、そういうことか。
そういうこっちゃ。

腹も膨らんだところで、いよいよ、写真撮りです。
三宮から阪神電車。
交通の便を考えて、野田まで行くことにしました。
大阪市福島区野田。
ここは、懐かしい大阪の姿が残ってる場所でお気に入りです。

電車を降りて外に出ると曇り空。
ときどき雨が落ちて来る生憎の空模様です。
それでも頑張って歩き回りました。もちろん歩けば写真が撮れます。
ちょっと不完全燃焼ですが、それなりに。

110309.026 兵庫県神戸市中央区 M9 SN28a#
兵庫県神戸市〈兵庫県立美術館〉 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 


110310.160 大阪市福島区野田 地下鉄玉川駅 M9 SN28a#
大阪市福島区〈地下鉄玉川駅〉 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

今日は男性二人の後ろ姿で揃えてみました。
兵庫県立美術館と大阪市福島区、地下鉄玉川駅で撮ったものです。

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みかん猫67

今日から大阪です。
大阪出身ですから、里帰りとか帰省などと言うのかも知れませんが、高校卒業と同時に大阪を離れ、その後大阪で暮らすこともなく45年ほど経過。
産まれた家も無ければ、育った家も既にありません。
出身高校も名前が変わってしまい、もはや大阪は帰る場所ではなく、行く場所になってしまった感があります。

でも、「三つ子の魂、百まで」と言いますから、私の精神の根の部分は大阪にあると自覚しております。
私のなかの大阪人らしさ・・・と聞かれても困ってしまうのですが・・・ちゃらんぽらんなところでしょうか。
善も悪も、毒も薬も、上も下も・・・相反するものでも飲み込んでしまうええ加減さ。
一言で言い表すのは難しいのですが、何かのときにふっと浪花節が聞こえてくるのです。

今回は奈良にも行きます。
奈良で会う卒業生に手みやげでも買っていくかと、博多駅のお土産物屋に入ったのですが、店のお姉さんが、ものごっつ無愛想。
今回の大阪の旅が 波乱含みになるような予感・・・

新幹線は空いていました。
二列シートの横の席には大阪に着くまで誰も座りませんでした。
もっとも自由席でも、人相の悪い私の横には誰も座りたがりません。
指定席は 11号車11番で、ぞろ目好きの私としては結構ごきげん。

宿は心斎橋にある定宿。
チェックインまでには時間があるので荷物だけをフロントに預けたのですが、荷物と引き換えに渡された荷物札の番号が〈49〉。
またまた 不吉な予感。

不吉な雰囲気を吹き飛ばすために、まずは天王寺さんへ。
神頼みといったところです。
旅の安全を願ったあとは、「腹が減っては戦ができず」ということで、腹ごしらえです。
もちろん、得意の大衆食堂です。

お寺はんに挨拶したし、腹もいっぱいになったところで、いよいよ町歩き。
今日は歩いた。
阿倍野区〜浪速区〜天王寺区〜西成区、七時間歩きました。

大阪の地理に詳しい人なら、阿倍野区〜浪速区〜天王寺区〜西成区といっても、それらが極めて隣接した地点があることはご存知と思います。
それでも、正味七時間です。
以前、大阪で七時間歩いた日の夜に痛風を発症しましたが、今回はどうでしょうか?
たくさん歩いて、写真もたくさん撮りました。
見て頂きたい写真はたくさんあるのですが、話の流れでこんな写真を選んでみました。

110309.044 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMILUX-M 28mm F2.8 ASPH. 


110309.064 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M8.2 + SUMMARIT-M 35mm F2.5 

大阪といえば〈通天閣〉ですから、口開けは通天閣の写真です。
次は、今日の昼飯を食べた食堂の陳列ケースです。
高級でしょ。
〈ざるそば〉は、ざると出汁を入れる器で500円。
誰かが食べた後みたいです。蕎麦は乗って出てくるのでしょうか?
写真の上の方に、撮影する私の姿を入れておきました。


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みかん猫67

充電器を忘れた・・・

今朝は紅茶が 美味しくはいりました・・・と書いたつもりが、今朝は昆布茶が美味しくはいりましたとなりました。
紅茶が昆布茶に変わってしまっていました。
「KOUCYA」と 入力したつもりが「KOBUCYA」となっていたようです。
ま、昆布茶の似合う歳ということですかね。
下の写真のおじさんたちのように、ゲートボールのスティックを振り回して体操する姿が似合う歳まで、あと少しです。

110307.008 福岡市東区 PL2 Mzd17 2.8
福岡市東区

今朝は北風が冷たかったのですが、光が奇麗で気持ちのよい朝でした。
太陽はありがたいものですね。
太陽とともに目覚め、太陽とともの眠る・・・これは私の理想です。
陽が沈み、暗くなったら眠り、陽がのぼり、明るくなると活動する・・・現代社会生きる者としては少々難しいのですが、社会の一員としての役割が終わればこんな生活も良いものではないかと考えています。

昨日、今日と同じ団地の中を通りました。
団地の子供が遊ぶために作られた砂場の横にピンクの自転車が、二日間とも同じ状態で置かれていました。
一枚目が昨日。二枚目が今日撮ったものです。
撮り比べをするつもりではなかったので、フレーミングが少し違っています。
昨日の写真はベンチの上に置かれた物や、背後の自転車に引っ張られたフレーミングになっています。
今日はベンチの上には何も置かれていませんが、今日の爽やかな光から、木の影などが昨日よりもはっきりと出ていますので、影の部分をどう取り込むかでフレーミングを決めているようです。

フレーミングに関して、特別に法則のようなものは持っていません。
小型カメラでのスナップ写真ですから、熟慮に熟慮をかさねて画面構成をしているのではありません。
すべて感覚で処理をしています。
感覚で処理しているものですから、大学の授業で学生たちに教えると言ってもなかなか難しいものがあります。

すべてはセンスです。
センスの無い人は、経験を重ねることで、足りないところを補えます。
それが出来なければ・・・写真以外の道を選ぶことをおすすめします。

110307.016 福岡市東区 E-PL2 Mzd17 2.8#

110308.004 福岡市東区 E-PL2 Mzd17 2.8#
福岡市東区

さて、明日から三泊四日で関西へ旅行です。
旅立ち前夜は、毎度恒例の機材選びです。
今回は、マイクロフォーサーズのカメラ二台で身軽に行こうと考えていたのですが、大変なことに気付きました。
充電器をすべて大学に置きっぱなしでした。

電池は予備も含めて準備しているのですが、充電をしないで四日間撮影が続けられる量ではとてもありません。
と、いうことで、今回もLEICA M8.2とM9の二台に、 レンズはSUMMARIT-M 35mm F2.5とSUMMICRON-m 28mm F2となりました。
ぐずぐずと夜遅くまで旅の準備をしているようでは、太陽とともに眠るなんてとてもとても無理な話です。

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みかん猫67

なごり雪

東京は雪だそうです。
『なごり雪』の世界ですかね。
東京暮らしの経験はありませんので、東京を去る人の心持ちは想像するしかりありませんが、花のお江戸を去る・・・ある意味都落ち・・・夢破れて・・・どうも、切ない状況しか浮かんできません。

人間は環境が変わることに対して、弱いものかも知れません。
悲しみ、不安・・・こころを静かに揺さぶります。
去る、分かれる・・・いまはそんな季節でもあります。

都会を離れて、田舎暮らし。
そんな経験が私にもあるとしたら、大阪を離れ、九州に向かったときでしょうか。
親しい級友たちからは「なんで都落ちすんの?」と言われました。

大阪から九州の大学の寮に向かうときは、父親と一緒に寝台特急でした。
まだ、新幹線が無く、昼間の特急ですと9時間くらいかかりました。
そのとき。私自身はどんな心境であったか全く思い出せませんが、父親は少し神経が昂っていたような記憶があります。

「なごり雪」は、作詞・作曲:伊勢正三さんですが、その歌詞を一部引用させて頂きます。

汽車を待つ君の横で僕は、時計を気にしてる、
季節外れの雪が降ってる、
東京で見る雪はこれが 最後ねと、寂しそうに君がつぶやく・・・

分かれの場面に汽車は効果的です。
とは言っても、これは昔の話。
いまは鉄道も味気ないものになってしまいました。
「なごり雪」の汽車が夜汽車かどうかは分かりませんが、私の場合は夜汽車でした。
夜汽車はどことなく寂しいものです。

大学の寮のすぐ横を鹿児島本線が走っていました。
夜になると貨物列車の単調なレールを刻む音が一層こころに響いたことを思い出します。

110129.045 福岡市中央区 5DII ef35 2#
福岡市中央区 | CANON 5DII + EF 35mm F2 

CB0810-156 東京都千代田区東京駅 sx35a
東京都千代田区 | LEICA M8.2 + SUMMILUX-M 35mm F1.4 ASPHERICAL 

数日前、写真を教えているデザイン学科の女子学生から、「先生、このごろ元気がありませんね。ブログを読んでもそう感じます・・・」といった内容の励ましのメールを受け取りました。
ちょっと感傷的になっているのかも知れません。
去る、分かれる・・・いまはそんな季節だからでしょうか。

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みかん猫67

旅の準備

九日から関西方面に出かけることにしました。
大阪は私の故郷です。
若い頃には故郷を慕う気持ちはそれほど強くはなかったのですが、これも歳の所為でしょうか、50歳を過ぎたあたりから、大阪に対してこころが動くようになりました。

50歳になったときに、大阪に対して抱いた気持ちは、「写真の撮ってみようか・・・」といったものでした。
18歳で大阪を出たわけですから、それほど大阪を深く知っている訳でもありません。
また、写真を通して大阪を見つめることもなかったのですが、50歳になった年に、ふと写真を撮りに大阪に行ってみるか・・・と、こころが動いたのです。
それども、積極的に大阪に出かけて写真を撮るということもなく、気が向いたときだけのことです。

いろんな人が大阪を写真に撮っていますが、しれらの写真には、定型といったものがあるように思います。
これは、大阪という風土の灰汁の強さが原因しているのかも知れません。

故郷としての大阪を、私はどのように写真に撮るか・・・
できることなら、さりげなく撮れれば良いと思っているのですが、灰汁の強い大阪の町と人々がそれを許してくれますでしょうか。

春先に大阪に戻るのは、三月は親父の命日でもありますので、出来ればそ親不孝者の罪滅ぼしも兼ねてのことです。
大学に入るために大阪を離れ、そのまま大阪に戻らず仕舞いですから、親父には寂しい思いをさせたのかも知れません。

春先は私の仕事も、今年度の締めくくりと、来年度の準備とで気忙しく、なかなか日程が組めなかったのですが、ようやく九日から四日間の空きを作って、本日、旅行者に出かけて、新幹線と宿の手配を済ませんてきました。

当然、ここで大阪の写真と行きたいところですが、大阪の写真は九日以降のお楽しみとして、今日は、先日の卒業生の愛犬と一緒に、散歩したときの写真を続けさせて貰います。

110304.023 福岡県糟屋郡志免町 GH2 g14 2.5a#

110304.037 福岡県糟屋郡志免町 GH2 g14 2.5a#
福岡県糟屋郡志免町 | Panasonic GH2 + LUMIX G 14mm F2.5 ASPH. 

最初の写真は商店街横道です。
電線にカラスが止まっていて、飛び立つところを撮ったのです。
カラスのフォルムが崩れ過ぎているのが残念ですが、雲の様子など、この日の良い気分が出ていて、写真全体としてはまずまずです。

犬を連れて歩いていると、犬の気配を察して他の犬が吠えてきます。
かなり高いブロック塀の向こうから人相(犬相でしょうか)の宜しからぬ犬が顔を出し、吠えてきました。

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みかん猫67

大学卒業後、写真家として活躍している卒業生のスタジを訪ねた話しは昨日の〈亀カメラ〉に書きました。
ここに、「活躍」と書きましたが、件の卒業生・・・厳密にはそれほど能動的に写真家としての生活をしゃにむに切り開いて行くタイプではないと思いますので、「活躍」は似合わない言葉かもしれません。
頑張らないけど、頑張っている・・・なんとも、訳の分からない表現ですが、そんな生き方を彼らはしています。
私もそんな生き方が嫌いではありませんので、彼らのことを応援しています。

昨日は、スタジオでの楽しいひとときの後、卒業生と、その愛犬と一緒に散歩に出ました。
私に写真を撮る時間を持たせてやろうという、取り計らいでしょう。
鞄のなかに入っているカメラはPanasonic GH2に14mmレンズを着けたものです。
いわゆる〈マイクロフォーサーズ〉と言われる小型・軽量のカメラです。
レンズも心もとないくらい小さくて軽い代物です。
散歩ですから、軽くて嵩張らないカメラが一番ですが、なんとも頼りない。

正直な話、フォーサーズやマイクロフォーサーズについては、フィルムのAPSサイズ同様、すぐに姿を消すものだと思っていました。
ところがどっこい、案外と粘り腰を見せて、フォーサーズの方はちょっと怪しくなってきましたが、マイクロフォーサーズは、いつしかデジタルカメラの世界で定着しつつあります。

マイクロフォーサーズ機の魅力は、なんと言っても、魅力はレンズを含めたサイズのコンパクトさと軽さです。
軽いだけではなくて、写りについても、私がプリントする範囲においては、十分に力を発揮してくれています。

ただ、気がかりなのはミラーレスと呼ばれる、やはり小型のカメラの動向です。
ニコンやキャノンといったところが、ミラーレスカメラに、どう望んでくるかで、マイクロフォーサーズの今後が決まるようにも思えます。

110304.022 福岡県糟屋郡志免町 GH2 g14 2.5a#

110304.035 福岡県糟屋郡志免町 GH2 g14 2.5a#
福岡県糟屋郡志免町 | Panasonic GH2 + LUMIX G 14mm F2.5 ASPH. 

そんなマイクロフォーサーズカメラを持っての散歩撮影です。
訪問したスタジオは旧炭坑の名残のある、福岡県糟屋郡志免町にありました。
愛犬と一緒に散歩。
犬は、あちらこちらでマーキングの小用。
私もあちらことらで立ち止まって、立ち小便・・・ではなくて、写真撮影。

つまり、私の写真は、犬の〈おしっこ〉みたいなもの・・・ということですかね。

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みかん猫67

先生としての仕事も随分と長くなりました。
当然、見送った卒業生の数も多くなります。
申し訳ないけれど、中には、顔も名前も忘れてしまっている卒業生も居ますが、いつまでも心に残っている卒業生も少なくありません。

卒業生して、そのまま大学に残りましたので、最初から授業を担当させて貰えず、数年、下積みの時代がありました。
そんな時期に写真家の植田正治先生の授業のお手伝いをさせて頂いたのが縁で、なにかと面倒を見て頂くようになり、なんとか、教員として一本立ちすることができました。

自分の研究室をもち、そこに最初に来てくれた学生のことは当然ですが、忘れるはずがありません。
久冨くんと中川くんは同級生です。
二人とも、今でも福岡で写真家として頑張って仕事に励んでくれています。
また、研究室の展覧会にも、積極的に参加してくれ、後輩たちに精神的刺激と経済的援助も続けてくれています。

私は極めて頑固で我がままな教師です。
それに対して久冨、中川の両君は実に穏やかで、私なんかは足下にも及ばない人格者です。
欲張らす、穏やかな人柄から、不景気で苦しい時代にも係らずなんとか仕事を絶やさず写真家としてやっていけてるのでしょう。

今日は、久冨くんのスタジをを訪問してきました。
場所は福岡県糟屋郡志免町。
倉庫を改造した大きなスタジオです。
自宅と仕事場としてのスタジオは車で30分くらい離れています。
生活と仕事を切り離す、この距離は良いと思います。

普段は自宅で家事をこなしている奥さんも、今日は、私が来るということでスタジオで待っていてくれました。
甘い物好きの私のことを知ってか、美味しいお菓子も準備してくれていました。

久冨くんは穏やかな性格ですが、奥さんは、熱血漢・・・女性に失礼な言い方ですが、写真に対しても一家言もっておられるようで、いい加減に写真をやっている私などたじたじでした。
おかげで、緩んだネジを巻いてもらった気がしています。
貴重で、楽しい時間をありがとうございました。

奥さんの言葉で嬉しかったこと。
「嫌な仕事を無理にすると、主人は体を壊してしまいます。だから、今の調子で好きな仕事を楽しみながら丁寧にやってくれていれば良いです」(多少、私が言葉を修飾していますが・・・)ということが、一番嬉しく心に残りました。

写真家として頑張っている、久冨くん、中川くん、それに熊本の白木くん、東京の石川くん・・・みんな、奥さんが素晴らしい。(もちろん他にも居ますよ。全部上げていたら切りがないので・・・)
こんな素晴らしい伴侶と加減をわきまえて暮らしていける・・・そんな、卒業生を持っていることが、私の喜びです。

福岡県糟屋郡志免町

110304.014 福岡県糟屋郡志免町 GH2 g14 2.5a#
福岡県糟屋郡志免町 | Panasonic GH2 + LUMIX G 14mm F2.5 ASPH. /

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みかん猫67

ひなまつり

天気予報では今日は寒の戻りで真冬並みの寒さになると言っていましたが、どことなく穏やかで、優しさのある寒さと私には感じられました。
季節は行きつ戻りつしながらも、確かな足取りで移っているようです。

髪の毛が薄くても、多少は防寒の役に立っているのか、散髪のあとは一層寒さが身にしみるようになります。
寒い日に床屋に出かけるのは尻込みしてしまうのですが、今日は思っていたほど寒く感はなく、時間もあったので思い切って床屋に出かけました。

行きつけの床屋は博多湾に近いところにありますので、散髪の前に海でも眺めてと立ち寄ってみました。
空は雲で覆われていましたが、時折、薄日が射してきます。
造船所には同じくらいの大きさの船が二艘並んでいました。
さっと、薄日が射したときを狙って撮ってみたところ、穏やかな春の景色が写ったのではないかと思って、見て頂くことにしました。

110303.009 福岡市中央区 M8.2 St35 2.5#
福岡市中央区 | LEICA M8.2 + SUMMARIT-M 35mm F2.5 /


床屋の主人の話では、造船所の仕事も、今年いっぱいしか受注が入っていないとのこと。
世の中、景気が悪いようです。
景気の春はまだまだ兆しさえ見えません。

今日はひな祭りです。
「節句」と呼ばれる節目の日です。
3月3日は「桃の節句」、5月5日は「端午の節句」とも言われ、それぞれ女の子、男の子を祝う日ですが、私等が子供の頃は、時代的にも経済的にも、庶民の暮らしにおいて、今のように華やかに祝うこともなかったように思います。

勿論、私は男子ですから、ひな祭りを祝った記憶はありません。
隣近所は、悪ガキばかりでしたから、女の子の家にお呼ばれして、甘酒をごちそうになったなんて甘い記憶もありません。

遠い記憶の中に、ひな祭りにまつわる記憶がないからか、おひな様にレンズを向けることもないようで、ひな祭りらしい写真は見当たりませんでした。
そこで、何か女の子らしいものを撮った写真を探していて眼に止まったのが、古道具屋のショーウインドーに放り込まれていた人形を撮った写真です。

JC0402.004 福岡市中央区 K7|35_2.8M#
福岡市中央区 | PENTAX K-7 + DA 35mm F2.8 /

撮影時期は去年の春。四月二日。
今年も、あと一ヶ月もすれば、春本番でしょう。

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みかん猫67

ぬるま湯写真

今日もシャッターを押すことができました。
良い写真が撮れたかどうかは別の話しということにしてください。
だいたい、良い写真とは何ぞや・・・なんてことを考えていると、シャッターが押せなくなってしまうのかもしれないと考えている節もありますので、いい加減にやっています。
いつも言うことですが、私にとって「いい加減」とは「良い加減」のことです。
手抜きということではありません。

片手間ということでもなく、それなりに写真と向き合っているけれど、苦でもなくといったところでしょうか。
こんなことを言っていると、「ぬるま湯」に浸かっていたのではいけないとお叱りの言葉が飛んでくるかもしれないのですが、私はぬるいお風呂が好きなのです、(実際のお風呂の話しです)

ぬるいお湯の入った湯船に身を沈め、そして追い炊きをして熱くしていくのが好きです。
最初から熱いのは嫌。
ゆっくりと時間をかけて熱くして行けば、熱い湯に我慢して入っているなんて気持ちにもならないで、体の芯まで熱くなる・・・これって、なかなか良いでしょ。

CB1210.036 福岡市博多区 M8.2et28a
福岡市博多区 | LEICA M8.2 + ELMARIT-M 28mm F2.8 ASPH./


写真に対してもそうありたいのです。
「初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな」はご飯の上手な炊き方を言い表したものですが、写真も「初めちょろちょろ、中ぱっぱ」ですよ。
私は年齢的に「初めちょろちょろ、中ぱっぱ」の時期は過ぎ、「蒸らし」の時期に居ると思います。
かっかしないで、のんびりとやっていれば良いのです。

そう考えると、写真を撮るのが実に楽しい。
人様から見れば、つまらないものばかりにレンズを向けていると映るでしょうが、これがまた楽しい。
プロじゃないから自由そのものです。
写真が一番好きで、写真やってると楽しい。
好きなものは、ちょっとくらい大変であっても楽しいものです。
これは、プロの写真家であっても同じかも知れません。

110213.025 福岡市東区 5DII ef50 1.4#
福岡市東区 | Canon 5DII + EF 50mm F1.4 /

猫は風呂嫌いなので、ぬるま湯に浸かって、気持ち良さそうにしている写真は撮れませんので、日向ぼっこでうっとりしているところです。
良い加減のぬるさはたまらないようです・・・猫も。

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みかん猫67

雨の日

雨。
いつのこ頃からこんなに雨が恨めしいものになってしまったのでしょうか???
嫌いな雨の中を苦虫を噛み潰したような顔で歩いている私ですが、すれ違う小学生や中学生はみんな傘をさして普通に歩いています。
苦虫爺も、すれ違う子供たちと同じように、子供の頃は、ことさら雨を毛嫌いしていなかったと思います。
歳をとるにしたがって、傘を持つのが面倒だとか、靴やズボンの裾が濡れるのが恨めしいなどと、横着なことを考えるようになってしまったようです。

雨の中、高校生たちが傘をさして自転車に乗り、楽しそうに談笑しながら走り去っていきます。
雨に濡れるのも楽しかった・・・そんな時期が私にもあったのでしょうね。
そんな子供たち、学生たちの姿を見ていて、小学生のときに、長靴を買ってもらったときのことをぼんやりと思い出した。
遠い遠い、遥かに遠い昔のことです。

戦後間もない時期に生まれた私の少年時代は、今のように物が溢れている時代ではありませんでした。
衣類もそうでしたが、履物なども、正月に新調してもらえれば良い方で、おいそれと容易く買ってもらえるものではありませんでした。
物も無い、お金も無い、そんな時代に、紺色の長靴を買ってもらって喜んだ・・・忘れていた嬉しい感情が蘇ってくると、嫌な雨の日もどことなく心和むものを覚えました。

「懐かしさ」「懐かしむこころ」が私の撮る写真の底に流れる大切なものだと考えています。
自分のなかにあるものが、いとおしく感じられる・・・そんなお年頃ということでしょうか。

070305.038 大阪市天王寺区 M8 et28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M8 + ELMARIT-M 28mm F2.8 ASPH/


110228.007 福岡市東区 M8.2 st35 2.5#
福岡市東区 | LEICA M8.2 + CUMMARIT-M 35mm F2.5

大学の校舎のなかで、雨に濡れたテーブルの写真を撮りました。
トイレの前に屋根のない空間があり、そこに放置された丸テーブル。
どんよりと暗いなかでの撮影ですから、当然、シャッタースピードは遅くなり、絞りは解放に近づきます。
いまはデジタルカメラですから、臨機応変にISO感度を上げれば良いのかも知れないのですが、フィルム時代の習慣が身に染み込んでいて、感度はなかなかいじれないのです。

フィルム時代には、粒状性などフィルムの画質性能を気にして、ISO100のフィルムを中心に使ってきました・・・感度を上げると画質が低下するというのがフィルムの考え方です。
デジタルカメラも高感度に設定するとノイズと言われるものが発生して、画質は低下するのですが、ISO100〜400くらいまでの常用感度域においては、一般的なデジタルカメラでも、フィルムよりも画質は安定しています。

そのうえ、フィルムでは撮影途中で感度不足を感じたときには、フィルムを入れ替えなければなりませんが、デジタルカメラの場合はボタンやダイヤル操作で簡単に感度を上げ下げできるので、もう少し感度に対して柔軟な対応でも良いのかも知れません。

デジタルカメラを使うようになって、私の感受性も感度アップ・・するようになったのなら嬉しいのですが・・・


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