思いどおりのジャンジャン横町

大阪新世界のジャンジャン横町は狭い通りの両側に串カツ屋や将棋クラブなどが並び、人の行き来が激しいところです。
そんななかで、カメラを構え、往来する人たちを写真に撮ることがあります。
知らない人にレンズを向けるには勇気がいることかも知れませんが、私くらいの歳になると、こちらの面の皮は厚くなっているし、おつむの毛は心細くなっていますが、心臓の方は剛毛が生えているようで、それほど躊躇しなくなっています。

その前に、写真を撮っても大丈夫な人と、ちょっと危ないかなという人、それに、この人は絶対駄目という人の区別ができるようになっていますので、安全と思える人を主に撮ってるということです。
でも、それだけじゃあ、緊張感に欠けますので、なかには、ちょっと危ないかなと黄色信号の灯っている人にもレンズを向けます。
そんなときには、逃げる準備も怠ってはいけません。
普段は大きく口を開けているカメラバックも、きちんと蓋をして、一目散に走って逃げても中身が飛び出さないようにしておくのです。

ジャンジャン横町ではそれほど緊張する人は居ませんし、危険を感じることもありませんが、ある地区などで写真を撮っていると「あんまり、ここらで写真を撮らん方がええで・・・」とか「なに写真とってけっかんねん」とか、脅かされることも度々です。
逃げても追いかけてくる人が居ますが、そんなときにはこちらも必死ですから、これまでのところはなんとか無事に逃げ仰せています。

1972年のジャンジャン横町。
前方から〈王将〉模様の着流しの男性がやって来ましたので、「写真を撮ろう」と決めて、立ち止まって一枚撮りました。
この段階では着流しの男性の前に人が居ます。
そのまま、同じ場所にカメラを構えて立ったまま、男性が適当な距離に来るまで待ち、ここと思う場所に来たところで二枚目のシャッターを押します。

この当時のカメラはオートフォーカスなんて便利な機能はもっていませんので、ピントのついては、予めここと思うところに合わせておく〈置きピン〉という手法をとります。
もし、一枚目の撮影後、男性から撮影拒否の殺気が感じられたときには、撮影は一枚で終わりです。

こういった流れの場合、こちらは、写真を撮りますよと、カメラを構えて立っているのですから、それでも近づいてくる人は写真に撮られることを嫌がっていないと勝手に判断するようにしています。
そして、狙った人が撮れたときも、「あなたを撮ったのではありません」といった素振りで、引き続き撮影をするふりを続けます。

720816.006.28 大阪市浪速区#

720816.006.29 大阪市浪速区#


思いどおりに写真が撮れたからといって、良い写真が撮れたかどうかは別問題です。
わたしのような凡人は、ややもすると狙いどおりの写真が撮れたということで、その写真が良い写真だと思い込んでしまうことがよくあります。
そうならないように、思いどおりに撮れた写真は、一層、厳しい目で見るようにしなければなりません。
40年前のジャンジャン横町。
当然、撮影した当時は狙っていた写真・・二枚目の写真を引伸ばしていましたが、今日、こうして二枚を並べてみると、なんだか一枚目の写真の方が好ましく見えています。

110309.128 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市浪速区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


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