奈良へ

奈良の薬師寺の東塔が、創建以来、初めて一般公開されるということを偶然、インターネットを通じて知り出かけてきました。
特にそういったものを巡ってあるくという趣味ではないのですが、関西育ちということもあってか、どんなものか見てみたくなったのです。

京都や奈良、それに大阪も含めて、この地域の人間は、子供の頃から神社仏閣、それに仏像などに接する機会が多いと思います。
私も、小学生の時にお世話になった斉藤先生に引率されて、同級生たちとお寺参りをしました。
今でこそ、殺しても死なないという憎たらしい面構えをしていますが、子供の頃は病弱で、よく学校を休んでいました。
そんなときに、斉藤先生がわざわざ自宅まで訪ねてきてくれました。
そのときの姿をおぼろげながら記憶しています。

斉藤先生は法隆寺の「百済観音」が好きだったこともあってか、奈良に出かけることが多かったと思います。
そんななかで私の好みは東大寺三月堂の「月光菩薩」です。
今回、訪れた薬師寺にも「日光」「月光」の菩薩像がありますが、私の贔屓するのは、なんといっても東大寺の「月光菩薩」です。

薬師寺の東塔のことを、奈良に居る卒業生の川口くんに相談してみると、このたびの公開の後は長期の修復工事に入るらしく、この次に公開されることがあっても、先生はもう死んでいるかもしれませんので是非、奈良まで見に来るようにとの、ありがたい助言を頂きました。
いわせておけば勝手なことを言うものですが、久しぶりに卒業生の顔を見るのも悪いことではありません。
それこそ、お互い生身の体ですから、いつ、どこでお陀仏するか知れません。
会えるときに会っておこうと、川口くんの休みの日に会わせて奈良へ出かけました。

奈良は、朝、雪が舞っていたそうです。(大阪は雪の気配もなかったのですが・・・)
川口くんの奥さんは「先生、また、えらい日に来やはるんやね・・・」と、私のことを心配してくれているのか、はたまたこんな寒い日に引っ張り出される亭主の身を案じているのか。
いやいや、仏の里で、ひねくれたことを冗談にも考えてはいけません。
月光菩薩に似ている優しい奥さんのこと、きっと、私のことを心配してくれての一言です。

幸い、私が奈良に着いた頃には雪も止んでいました。

110311.033 奈良市 M9 sn28a#

110311.056 奈良市 M9 SN28a#
奈良市 / LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH. 

最初の写真は、奈良を案内してくれた川口くん。
昼飯でもと、案内してくれた食堂で。
この店は、顔なじみの様子。「お水取り」のことなど、女主人と親しげに話していました。
今日の定食は、湯葉を丼仕立てにしたもの。それが出てくるまでの間に、話しながら数枚撮影。

下の写真は川口くん行きつけの中華料理やの常連で、一日中この店でお酒を呑んでいるという伝説の男性。
神社の狛犬を彫る・・・彫刻家? 画家? 
蝮を素手で捕まえる・・・、スズメバチを駆除する・・・何でも屋?
写真は嫌だと言っていましたが、その瞬間に撮影。

最近、こういった人物撮影が好きで、よく撮ります。

この、中華料理やさんのご主人は4×5カメラで奈良を撮っておられるとのこと。
実に好人物。
写真撮らせて貰っておけばよかったと、この文章を書きながら後悔。
写真はまさに「後悔先に立たず」です。
この店、居心地が良いらしく、川口くんをはじめ、ちょっと変やけど憎めないおっちゃんが集まるようです。
仏の里の男性は、皆さん穏やかですが独特の世界をもっておられました。


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