5枚の写真のなかから、1枚を選ぶ・・・

天王寺駅を出ると谷町筋が南北に走っています。
南北に走る道路は〈筋〉。
それに対して東西に走る道路は〈通〉で、これは英語のAvenue とStreetと同じかと思います。
大阪を縦貫している道路としては〈御堂筋〉が有名ですが、この〈谷町筋〉もなかなか重要な道路です。
御堂筋はキタ(梅田)とミナミ(難波)を結ぶ近代都市の大動脈です。
一方、谷町筋は大阪城と四天王寺を結ぶ〈筋〉です。
谷町六丁目あたりは、太平洋戦争での空襲を免れたところもあり、大阪庶民の生活が染み付いた地域もみられ、路地好きの私のような人間が撮る写真の被写体にも事欠きません。

今日の話は、その谷町筋を北上するのではなく、谷町筋を横断して、茶臼山に入ります。
「山」といっても木々が鬱蒼と茂った山を想像すると、その落差で躓いてしまうことでしょう。
大阪には〈天保山〉という、こちらも「なんじゃこりゃ」と言いたくなるような山があります。
〈天保山〉は確かに山ですが、なんと標高が5メートルにも満たない山で、日本一標高の低い山だそうです。

茶臼山が古墳だったという話もありますが、いまは公園になっています。
天王寺動物園や私立美術館が隣接しており、東京の上の公園を縮尺したようなところと言っておきます。

〈茶臼山〉に山城が・・・
こんなお城もちゃんとあります。

070305.048 大阪市天王寺区 M8 et28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M8 + ELMARIT-M 28mm F2.8 ASPH.

市立美術館の前から天王寺動物園の上を横切り〈新世界〉に繋がる歩道が設けられています。
その上は、以前、段ボールハウスが並んでいた記憶があるのですが、今では取り払われて、ごらんのように奇麗な歩道橋になっています。

この歩道橋の上で鳩に餌を与えている男性に出会いました。
おじさんは犬を連れており、そのおじさんの隣には、もう一人、鳩を眺める男性が座っていました。
この二人と一匹を写真に撮ると決め、ほど良い距離のところまで「間」を詰めてカメラを構えました。

110309.092 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

突然、カメラを構えた物ですから、鳩を眺めていたおじさんの方が、「おっ・・・」という感じで身構えました。
そこで、私は軽く会釈。
事前に「写真とって良いですか?」とは、聞いていませんので、もしかしたら、お叱りのことばが飛んでくるかもしれない状況です。
相手が身構えた時点でのこちらの対応が大事なのです。
軽く会釈をするとか、短い言葉をかけることで、引き続き撮影が許されることも多いのです。
身構えたおじさんがもとの姿勢に戻ったところで、二枚目、三枚目と五回シャッターを押しました。

110309.093 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.094 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.

110309.095 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#

110309.096 大阪市天王寺区 M9 Sn28a#
大阪市天王寺区 | LEICA M9 + SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.


五枚で撮影打ち切りです。
この、切り上げるタイミングも大事です。
もちろん、「撮れた」という、こちらの満足もありますが、相手から発せられる信号みたいなものを受けながら撮影していると、「このあたりで切り上げた方が良い・・・」と分かるのです。

さて、5枚撮ったなら、そのうちの一枚を選ばなければなりません。
写真の少し調子を少し変えておきましたので、お分かり頂けると思いますが、三枚目の写真が、いまの私が選ぶ写真です。(これは、選ぶ時々で変えあるかも知れません。)
最終的に、二枚目と三枚目が候補に残りましたが、三枚目の写真に決めました。

選んだ写真に理屈をつけるなら、
餌をやるおじさんのポーズ・・・手がいちばん鳩の方にのびている。
鳩の並び順と方向・・・鳩がおじさんの方に向かって、三角形に並んでいる(一羽だけへそ曲がりの鳩がいますが)
横のおじさんと犬・・・すべて鳩に視線を送っている。

それらを総合すると、画面の中心部分に自ずと、写真を見る人の視線も向かうという計算です。

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