2016年12月アーカイブ
【 ふーふーと たこ焼き口に歩くふるさと 】
大阪市北区浪花町 LEICA M9 × SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH.
歳をとるとともに人生を振り返ってみることが多くなっている。
そんなとき、これまで何度も向き合ってきた岐路のことをよく考えます。
その、ひとつひとつで別の道を選んでいたら自分の人生がどのようなものになっていたのか、考えてみても詮無いことですが、楽しくもあります。
大学を卒業して生まれ故郷の大阪に戻っていたら、当然、現在の生活はありません。
大阪の企業で働いて、今ごろはばりばりの大阪弁を使う女房や子供に手を焼きながら、居酒屋で串カツを食べながら愚痴をこぼしているのかもしれません。
それとも、阪堺電車などにのんびり揺られて、あちらこちらを徘徊して回り、
熱々のたこ焼きでも頬張って、呑気な老後を迎えていたかも・・
まあ、老人の暇つぶしです。
【 老いたねこ 鳴いて 食べて あとは寝て 】
福岡市東区 / OLYMPUS PEN-F × DG SUMMILUX 15mm F1.7 ASPH.
老ねこが涙を流していた。
じっと座っていたところに涙の雫が落ち・・
目の周りが赤くなっていた。
人間のように悲しくて涙を流しているわけではないだろうから、
動物病院に連れていってみた。
いつもは化け猫のような声で鳴くねこが、
病院では心細いのか、妙に可愛い声で鳴いていた。
目薬と軟膏をもらって帰宅。
まず最初の一声は「ごは〜ん」。
病院での緊張から解放されたことと、お腹がいっぱいになって、
あとは、すやすやお昼寝。
それを見て、「ねこは良いな・・」と、また、つぶやいてしまった。
【 懐かしい 面影もなく 野良と話す 】
福岡市東区 / LEICA M8 × SUMMARIT-M 50mm F2.5
久しぶりに〝香椎〟の町を歩いてみました。
〝香椎〟は松本清張氏の『点と線』出てくる町です。
JRと西鉄電車の香椎駅を核にした下町風の地域で、学生時代の一時期、香椎の市場の二階に間借りをしていました。
風呂もトイレも無い、文字通りの間借りでした。
昼間、トイレは階下の市場のなかのものを使いましたが、夜になると市場はシャッターが閉まってしまいます。
そうなると、トイレは近くの西鉄電車の駅のトイレまで行かなければなりませんでした。
風呂は銭湯です。
再開発で、その市場は姿を消し、西鉄電車も高架になり、駅舎も新しくなりました。
こうして町も日々変っていきます。
市場の跡地の日だまりで猫が日向ぼっこをしていましたので失礼して一枚。
野良猫らしい面構え。
猫は水が嫌いだから、横に「水濡注意」の注意書き・・・
これはこじつけです。