写真は目の前の事象と、カメラを持つ人の中なるものとの共鳴の結果だと考えます。
そのためには、こころのなかにどれだけのものを溜め込んでいるかが重要になります。
いろんな経験を通して多くのことをこころに刻む・・・経験を積み上げる必要があるように思っています。
それには、自分を取り巻く世界に対して興味を持っていなければなりませんし、
面白いと感じる柔軟なこころが大切です。
しかし、携帯電話の液晶画面に目を奪われ、ヘッドフォンステレオで耳を塞いでしまい、自身の身の回りの状況に無関心な人を多く見かける昨今です。
山口県下関市 LEICA M9 × Biogon 21mm f4.5 ZM
本州と九州の境。
関門海峡を渡す船の中で撮りました。
ちょっと貫禄のあるご婦人の後ろ姿が気になりました。
この旅をしっかり記憶に止めようとされているのか、
嘗ての旅の記憶を思い出しているのか、
そんなことを考えながら後ろに立って、
ご夫人が振り返る瞬間を待っていました。