歯医者に通っています。
通院の途中にある駐車場の片隅。
何がどうなのか分からないのですが、いつも気にしながら横を通っています。
とうとうその日が来たようです。
「写真を撮ろう」と思う日が。
黄色いバラが一輪咲いていたのがいつもと違うことでしょうか。
福岡市東区 / LEICA M10P × SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH.
虫歯の治療はこれまで何度も経験しているのですが、
歯が悪くて、困ったと言うことはありません。
それでも、歳相応に衰えは来ているようです。
昔、治療してもらった歯の中が悪くなっているようなので掛かり付けの歯医者に出かました。
レントゲンを撮ったり、検査の結果、その歯を抜くことになりました。
これまで、できるだけ抜かないで治療してもらってきたのですが、
とうとうその日がきました。
「抜かせていただきます」
これが、抜歯前にお医者さんが呟いた言葉です。
「7歳くらいに生えた歯です。長い間ご苦労さん。」と、そんなような話が続きました。
私に向かってと言うよりかは、これから抜く歯に向かって語っているようでした。
思っていたより簡単に60年以上私の口の中で頑張ってくれていた歯は役目を終えました。